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世界のドローン7 リアルすぎて鳥も間違う!? 鳥形ドローン「Bionic Bird」

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Bionic Bird(XTIM提供)

実物はツバメ程度の大きさで、箱に入っているとアクションカイトのようにも見える

フランスのXTIMが開発した「Bionic Bird」は、まるで本物の鳥のように羽ばたいて空を飛ぶ鳥型ドローンだ。自然の生物の機能を模したバイオミミクリ(生物模倣)と呼ばれる考え方に基づいている。柔軟性のあるプラスチックを使った本体はたった9.2gしかなく、アルミラジエーターを備えたメインモーターは、機械的なノイズがほとんど聞こえず、飛んでいる姿は本物の鳥と全く同じように見える。あまりにもリアルなため、Bionic Birdを見た他の鳥が、本物と勘違いして近付いてくることもしばしばで、プロモーションビデオではそうした様子が紹介されている。

飛ぶスピードも本物の鳥と同じぐらいで、時速約19km。専用の卵形モバイルバッテリーが付属しており、その上にとまらせるように置くと12分間で充電が完了する。モバイルバッテリーそのものは約1時間でフル充電でき、10回ないし75分間飛行できるだけの容量を備えている。操作アプリは現時点ではiOSのみで、近くAndroidにも対応する。ブルートゥース経由でコントロールできる有効範囲は100mとなっており、「イージー」と「エキスパート」の2つの操縦モードが用意されている。

同社では鳥型のフィギュアを飛ばす技術を研究しており、2つの特許を保有している。これまでに、リモコンで飛ばせる「Avitron V2.0」と「RC 2.4 G」、スリングショット(パチンコ)で飛ばす子ども向けの「KIDZ」を発売しており、その実績を基にBionic Birdを開発した。クラウドファンディングのIndigogoで昨年10月にキャンペーンをスタートしたところ、たった1カ月間で目標金額の2万5000ドルを大幅に超える15万ドル以上を調達している。

すでに実機も完成し、2月16日時点ではキャンペーン価格の99ユーロでプレオーダーを受け付けており、1月にラスベガスで開催されたInternational CESにも出展していた。今はただ飛ばせるだけだが、今年の後半にはアクロバット飛行ができる、より機能を高めたタイプを発売することを予定している。来年にはHDカメラを搭載したタイプや、Wi-Fiでモーションコントロールができるタイプを開発すると発表しており、今後の進化がさらに期待できそうだ。

スペック

Bionic Bird
サイズ:33 x 17 cm
総重量:9.2g
最長飛行距離:1.8km
飛行時間:7.5分(標準速度の場合)
操縦アプリ:iOS(Androidも対応予定)

著者:野々下 裕子(ののした・ゆうこ)

フリーランスライター。大阪のマーケティング会社勤務を経て独立。主にデジタル業界を中心に国内外イベント取材やインタビュー記事の執筆を行うほか、本の企画編集や執筆、マーケティング業務なども手掛ける。掲載媒体に「月刊journalism」「DIME」「CNET Japan」「WIRED Japan」ほか。著書に『ロンドンオリンピックでソーシャルメディアはどう使われたのか』などがある。

参考情報(外部サイト)

Bionic Bird

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