ZANOは手のひらに乗ってしまうサイズ。重量はわずか55g
記念撮影のために三脚を立てたり、全員が入るようにあれこれカメラの位置を考えたり、そんな苦労を解消してくれる小型ドローンが登場した。
手のひらに乗る小型サイズのドローン「ZANO」は、たった55gと軽量ながら、小さな4つの羽根を使って、安定した自律飛行を可能にしている。ただ飛ばすだけでも十分楽しめるが、搭載された5メガピクセルのカメラから、さまざまなモードを使って動画と写真が撮影できる。
中でも、空中からの自撮りが得意で、あらかじめ撮影する位置を決めてセルフタイマー撮影すれば、カメラの下にある照明用のLEDがカウントダウン表示をしてくれるので、空中からの撮影でもピッタリのタイミングでポーズが決められる。さらに、「Follow me」モードを使えば、あらかじめ設定した距離を維持しながら移動する被写体を追いかけて撮影することもできる。
スマートフォンの専用アプリで操作する
手のひらからまるで生きもののようにふわりと飛び立ったあとは、10〜15分の連続飛行が可能で、15〜30メートルの範囲でコントロールができる。操作はスマートフォンの専用アプリから行い、画面で被写体を見ながら操作する以外に、ドローンの動きを見ながらスマホ本体を左右に振って動かしたりもできる。搭載されたセンサーが自動で障害物を除けながら飛んでくれるという。
顔のようにも見えるかわいいデザインだが、実はかなり高度なインテリジェントシステムが搭載されていて、バッテリーの残量を計算して確実に手元にドローンが戻ってくる機能なども備えている。それもそのはず、製作しているTorquing Groupは、イギリスのウェールズで航空宇宙・軍事産業用自律型ドローンの開発を行っている企業で、そこで蓄積された高度な技術が取り入れられている。今後は、カメラに顔認識システムを搭載したり、360度パノラマ撮影や映像編集機能、複数のZANOが相互に通信し合って連動して飛ぶ機能なども計画されている。
おなじみクラウドファンディングのKickstarterでキャンペーンをスタートしてから、たった3日で12万5,000ポンド(約2,300万円)の目標額をクリア。ストレッチゴールも達成して約234万ポンド(約4.3億円)の資金を獲得している。最初のバージョンは169.95ポンド(約31,000円)という、機能の割に手ごろな価格で、2015年6月から白と黒の2色が発売される予定だ。
スペック
重量:55g
大きさ:6.5 x 6.5 cm
飛行速度:トップスピード 時速40km
飛行時間:10~15分の連続インテリジェント飛行
内蔵カメラ:5メガピクセル HDビデオカメラ フラッシュ搭載
電源:リムーバブルバッテリー
参考価格:169.95ポンド(約31,000円) 2015年6月発売予定
著者:野々下 裕子(ののした・ゆうこ)
フリーランスライター。大阪のマーケティング会社勤務を経て独立。主にデジタル業界を中心に国内外イベント取材やインタビュー記事の執筆を行うほか、本の企画編集や執筆、マーケティング業務なども手掛ける。掲載媒体に「月刊journalism」「DIME」「CNET Japan」「WIRED Japan」ほか。著書に『ロンドンオリンピックでソーシャルメディアはどう使われたのか』などがある。
関連リンク
ZANO
開発元のTorquing Group Ltd Corporateのサイト
ZANOのKickstarterページ
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