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世界初の技術で受信最大220Mbpsを実現するWi-Fiルーター「Speed Wi-Fi NEXT WX01」が”ヤ倍速”!

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モバイルデータ通信は、通信速度200Mbpsを超える時代に突入する。

3月5日、KDDIグループでWiMAXサービスを提供するUQコミュニケーションズは、受信(下り)で最大220Mbpsを実現するWi-Fiルーター「Speed Wi-Fi NEXT WX01」(以下、WX01)の発売を開始した。同社は、2013年10月から受信最大110MbpsのWiMAX 2+のサービスを提供しており、通信速度を一気に2倍に引き上げるこのサービスを「ヤ倍速」と名付け、より快適なモバイルインターネット環境を提供することに力を注ぐ。

「WX01」の大きな特徴は、モバイル通信分野で世界初の技術を用い、200Mbpsを超える超高速通信を実現していることにある。今後のさらなる通信速度向上が見込める重要な技術だ。その新技術の特性や、「WX01」が持つ「速さ」だけではない特徴を、UQコミュニケーションズ企画部門事業開発部長の前島 勲さんに聞いた。

反射した電波を活用して高速化「4×4 MIMO」を実現

「WX01」に搭載された世界初の技術は、その名を「4×4(フォーバイフォー)MIMO(マイモ)」という。「MIMO」とは、同じ電波を、端末と基地局の間で、複数のアンテナを使って同時に送受信する技術のことだ。端末と基地局の双方でアンテナを4本ずつ使うことが、「4×4」の名前の由来だ。

MIMOの技術の特徴は、障害物に当たって反射した電波を有効活用し、高速通信を実現したことにある。その特徴を、前島さんは次のように語る。

「従来の技術では、ビルの外壁や屋内の壁や床、天井などに当たって反射した電波は、通信品質を劣化させるノイズでしかありませんでした。それを “マルチパス環境”といいますが、MIMOは、そうした反射電波をも活用し、一度に多くのデータを送受信することを可能にした新しい技術です。電波の強度が高く、”マルチパス環境”になりやすい条件だと、従来技術よりも目に見えて高速通信を楽しむことができます」

技術の特性上、MIMOの本領は、高層ビルが立ち並ぶ都市部の屋外や、駅構内や商業施設など、屋内に基地局が設置された場所で発揮される。電波があちこちに反射しやすいことに加え、人が多く集まる場所では基地局が密に設置されていて、強い電波を得やすいからだ。

「ヤ倍速」な2つのWi-Fiルーターの違い

実は、UQコミュニケーションズは、「WX01」発売より少し前の1月末に、「WX01」とは異なる技術で同じく受信最大220Mbpsの「ヤ倍速」を実現するWi-Fiルーター「Speed Wi-Fi NEXT W01」(以下、W01)の販売を始めている。

「W01」の「ヤ倍速」は、au 4G LTEの高速化で実績のある、複数の電波を束ねる「キャリアアグリゲーション(CA)」という方式によって実現されている。WiMAX 2+の110Mbpsの電波を2つ束ねて220Mbpsを可能にする仕組みだ。(詳細については以下の記事を参照)

iPhone 6の発表にもあった「キャリアアグリゲーション」って何?

「ヤ倍速」対応の機種選びの参考になるように、CA方式の「W01」と4×4 MIMO方式の「WX01」の違いを簡単にまとめると、端末が対応している通信方式と「ヤ倍速」を利用できる通信エリアの違いにある。

CA方式の「W01」は、受信最大220MbpsのWiMAX 2+と、同75MbpsのLTEの2つの通信方式に対応している。LTEはWiMAX 2+より広いエリアをカバーするのが魅力だが、CA方式の「ヤ倍速」を利用可能なエリアも、2015年2月12日に栃木県真岡市から提供を開始し、4月3日時点で全国34都道府県の一部へ拡大した。(エリアは順次拡大される)

一方の「WX01」は、LTEには非対応だが、4×4 MIMO方式の「ヤ倍速」を全国一斉に利用できるのが大きな魅力だ。「WiMAX 2+のサービス提供を始めた時点で、基地局は将来のサービス導入を見越して4×4 MIMO方式に対応していました」と、前島さんは説明する。


UQコミュニケーションズ企画部門事業開発部長の前島 勲さん

「ヤ倍速」対応の機種選びのポイントは次のようになる。
主に都市部で高速モバイルデータ通信を楽しみたいユーザーは4×4 MIMO方式の「WX01」。
郊外でも高速モバイルデータ通信を利用したいユーザーは、CA方式でLTEにも対応する「W01」。どちらを選べばよいか迷ったときは、これがひとつの目安になるだろう。

ユーザビリティーの飽くなき追求

「WX01」の特徴は速さだけではない。ユーザビリティーも徹底して追求した。
ポイントの1つは、同社で初めてBluetoothテザリングの機能を実装したことだ。Bluetoothは伝送速度が最大3Mbpsと、規格によっては数百Mbpsから1Gbpsを超えるWi-Fiとは速度の面で見劣りするが、Wi-Fiより消費電力が少なく、セキュリティーも強固だ。スペック上では、Bluetoothでの連続通信は約10.3時間と、Wi-Fiでの連続通信が約8.6時間なのと比べて2割ほど連続使用時間が長くなる(いずれも省電力モードの場合)。メールの送受信のように大きなデータを扱わない場合は、Wi-FiをBluetoothテザリングに切り替えることで、端末をより長く使い続けることができる。このBluetoothテザリング対応も、「W01」にはない機能だ。

もう1つのポイントは、端末のデザインだ。
「一代前の機種のNAD11は、とにかく薄さにこだわりました。WX01では液晶とボタンをどちらも大きくし、操作性を高めることにも重きを置きました。併せて、WX01では力強さを表現し、四隅も丸みを抑えてやや角張ったフォルムにしています」と前島さん。性能と機能、デザインいずれの面でも、バージョンアップを果たしている。


左がNAD11、右がWX01。操作性を高めつつ、薄さにこだわり抜いた。

使いやすさにこだわった新料金プラン「ギガ放題」

使いやすさへのこだわりは、新たに打ち出した料金プラン「ギガ放題」にも表れている。これまで提供してきたWiMAX 2+向けの料金プラン「UQ Flat ツープラス」は、月額3,696円(税抜)で2年間、月間通信量を制限されることなく使えるが、契約期間が2年を超えると月の通信量は7GBに制限される契約形態だった。

その制限を「ギガ放題」では撤廃し、月額4,380円(税抜)で受信最大220Mbpsの高速モバイルデータ通信を思う存分、好きなだけ利用することができる。「2009年にWiMAXのサービスを始めて以来、月々のデータ量に使用上限を設けない使い放題がUQの強み」と前島さんが語るように、同社の原点に戻ったシンプルな料金プランと言えるだろう。

「ヤ倍速」と「ギガ放題」の組み合わせは、自宅回線としてWiMAXを使う選択を今まで以上により魅力的なものにする。この春から新生活が始まる人にとっては、回線の開通工事も配線の手間も要らずに、高速インターネットを契約当日からすぐに使うことができる。固定回線とモバイルデータ通信を合わせた通信費の高さに悩まされてきた人も、契約を一本化してトータルの通信費を抑えることができる。

そういう用途を見越して、WX01用にオプションのクレードルも販売されている。充電しながらホームルーターとしての利用が可能で、Wi-FiとBluetoothで端末と接続できるのはもちろん、有線のLAN(Ethernet)にも対応している。


WX01をオプションのクレードルにセットすれば、ホームルーターとしても利用しやすい

「ヤ倍速」のさらに2倍、高速化への終わりなき挑戦

最後に、「ヤ倍速」のその次の展開について尋ねてみた。
「4×4 MIMOは世界初の商用化を目指した技術で、開発には苦労も伴いましたが、今回サービス提供にこぎ着けられたことで、CA方式と並ぶもうひとつの高速化の技術を手にすることができました。次はこの2つの方式を組み合わせ、220Mbpsのさらに2倍、440Mbpsを実現するのが目標です。提供時期はまだ決まっていませんが、1日も早く、さらに快適なモバイルデータ通信環境をご提供したいと思っています」

インターネットが世に広まり始めたのは1990年代半ばのこと。そのころ、個人ユーザーが使えるインターネット接続といえば、固定の電話回線を使った「ダイヤルアップ接続」に限られ、通信速度は最大56kbpsしかなかった。モバイルで数百Mbpsが実現目前とは、速さも利用形態も大きく変わり、隔世の感がひとしおだが、モバイルデータ通信の高速化がインターネットをどこまで自由にするのか、UQコミュニケーションズの今後の取り組みに期待を寄せたい。

※掲載されたKDDIの商品・サービスに関する情報は、掲載日現在のものです。商品・サービスの料金、サービスの内容・仕様などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

関連記事リンク(外部サイト)

iPhone 6の発表にもあった「キャリアアグリゲーション」って何?


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