人工知能とは、人間が行う推論や学習などを行える、知的なコンピュータープログラムを作る科学と技術のこと。英語のArtificial Intelligenceを略して、AIとも呼ぶ。
社団法人人工知能学会によると、AIの研究現場では、【1】人間の知能そのものを持つ機械を作ろうとする立場、【2】人間が知能を使ってすることを機械にさせようとする立場、の2つの考え方があるという。その中で、主流となっているのが【2】の立場であり、必ずしも人間が持つ知能のすべてを代替するものをAIと呼ぶわけではない。
コンピューターが人間の思考や行動を補助するのは、古くからフィクション、そして研究の世界で考えられてきたことだった。1940年代には、現在AIと呼ばれているものの概念を、イギリスの数学者・計算機科学者であるアラン・チューリングが提唱。さらに1956年、「ダートマス会議」のために作られた提案書において、初めてArtificial Intelligenceという言葉が登場している。同会議は、ダートマス大学のジョン・マッカーシー助教授(当時)が発起人となったもので、学術会議というよりもワークショップのような形で参加者がAIに関する意見を出し合った。
AIの研究は現在も進行中である一方、画像認識や音声認識など実用化されたものも存在している。今年11月には日本国内の銀行が設けるコールセンターに、相談内容を音声認識し適切な回答を導き出すシステムも導入された。