新しい機種が登場するたびに画面が大きくなっている昨今のスマートフォン事情。とはいっても、スマホがスマホである限り、画面の大型化にも限界はあるっていうもんです。しかしながら、auの「ビデオパス」なら映画も見放題なわけですし、スマホで映画館にいるかのような大迫力をなんとか味わう方法はないのでしょうか。
というわけで調べてみると、最近では高性能なスマートフォン用プロジェクターが次々と登場しているようです。ただし、数万円〜十数万円なんて金額もザラで、おいそれと手を出せるものでもありません。
そんななかにあって、だいぶお手軽にプロジェクター感覚が楽しめる、スマートフォン連携型スクリーン「Smartphone projector」を発見しました。価格は約4,000円。おいそれ気分で購入ボタンをポチってみました。
さて、待つこと1週間。届いたキットを開封してみると、なるほどこれはなかなかお手軽です。本体は段ボールでできており、他はレンズ1枚と、レンズを収める紙管、ゴム、スマホを本体内で縦位置に固定するためのジェルパッドというシンプルな構成。
組み立てはというと、本体にレンズとスマートフォンをセットするだけ。そのままレンズを壁などに向けると、スマートフォンの画面が拡大して投映されるという仕組み。パーティー的な場でも、キャンプ的な場でも、思いついたら即、皆さまをお待たせせずにセットができそうです。
最大の問題は、レンズがひとつしかないために投映された映像が上下左右に反転しまうこと。それを防ぐために、iOSの場合「設定」→「一般」→「アクセシビリティ」→「Assistive Touch」をオンに。すると画面上にボタンが表示されるので、ボタンをタッチ後「デバイス」→「画面を回転」→「右向き」または「左向き」にすることで上下反転は防げそう。また、左右反転は、「MirrorTube」というアプリを使うことで問題が解消されるが、ここで若干の手間がかかってしまうのが惜しい。そして説明書によると、壁からは1mほど距離を取るようにとの指示が。……1m? だいぶ近いよね。大丈夫?? 大きくなるの?
用意が完了し、期待と不安に胸をふくらませながらスマホを本体にセットしてみると……。
お、おお……。コレはなかなか……。
今回使用したのは、4インチ画面(横約9cm×縦約5cm)のスマートフォン。映し出された映像は、目一杯大きくなるように投射して、横約57cm×縦約32cmと、スマホの画面からなんと約6倍のサイズに! さすがに大画面とまでは言い難いけど、中画面くらいは楽しめます。
音声はスマホのスピーカーをそのまま利用。本体が固めの段ボールの割に薄い素材となっており、普段スマートフォンで動画を視聴するのと大差ないレベルで耳に入ってくる!
非常に簡易的な作りのガジェットなので、ピントが最適な位置にセッティングするまでがひと苦労。また、スマホ画面の光のみを利用しているので、それほど画像が明るいというわけでもないです。ただ、スマートフォンをセットするだけで投映でき、コードさえ不要、値段的な手軽さまで考えれば、それもまぁ許容範囲。友だちが家に遊びに来たとき、普通に盛り上がりそうです。
同商品は、22.95ポンド(約4,000円)で同Webサイトから購入可能。手軽に中画面で、かつ場所を選ばず動画を楽しみたいという人は一度お試しを。