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【おもいでタイムライン】第1回:携帯電話とコミュニケーションの30年を振り返ります

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たとえば、テレビでちょっと古いドラマや映画が再放送されているのを偶然見たとき。主人公が留守電に「聞いてたら連絡くれ!」なんて入れてたり、ポケベルが物語の重要なキーになっていたり。そもそも男女のすれ違い型ラブストーリーも、ケータイさえあったらあんなにすれ違いばかりでやきもきすることもないのに……。ドラマのタイトルも、つくられた時代が分からなくても、主人公のケータイを見れば、「ああ、あの頃ね」なんて気づいて、ちょっと懐かしい気持ちになること、ありませんか?

1985年、日本で最初の携帯電話が世に出たのが、大きな本体に太いショルダーストラップと受話器がついたNTTの「ショルダーホン」でした。重さは約3kg。数十万円の保証金に、月額基本料・通話料も高額だったため、1988年度末の人口普及率はわずか0.2%でした。

それからおよそ30年。「通話」しかできなかったショルダーホンは、やがてインターネットにつながり、写真や動画を誰にでも送れるようになりました。「スマートフォン」が普及する現在、もはや「通話」よりもSNSを利用するために利用している若者も少なくありません。

では、携帯電話が小さくなり、次々と新機能を盛り込んできたことで、なにが起こり、どんな変化が生まれてきたのでしょうか?

今回、私たち『TIME & SPACE』では、携帯電話30年の歴史を、「コミュニケーション変遷の歴史」として捉えてみました。そして、その歴史と時代を振り返る特別サイト『おもいでタイムライン』をスタートします。2015年から時代をさかのぼり、1985年までをコミュニケーションの変遷に合わせて8つの時代に分け、ヒット曲や流行語、ニュースなどとともに、携帯電話の歴史を振り返っていきます。

さて、ではそれぞれどんな時代だったのでしょう? 今回は『おもいでタイムライン』の序章として、8つの時代を駆け足でご紹介します。

「Xperia VL SOL21」
受信最大75Mbpsの超高速通信スタート開始! 4G LTEに対応した最初のXperiaです。洗練されたフォルムに高解像度HDディスプレイ、約1,300万画素カメラ、こだわりの音質などにより、たちまち人気を博しました。(2012年11月ソニー)

■「アプリ・ケーション革命」(2015〜2011)

まずは記憶も新しい2015年から2011年。一人ひとりが自分にとって、あるいはコミュニケーションする相手にとって、もっとも便利なアプリを選んでダウンロード。スマホの画面は自分仕様にカスタマイズされ、SNSなどのコミュニケーションアプリを複数、使い分ける時代。アプリケーションによる、コミュニケーション革命の時代、すなわち「アプリ・ケーション革命」の時代です。

「IS03」
日本でAndroid搭載スマートフォンが続々登場していた当時、auが”Android au”として送り出したのがIS03。アプリやブラウジングが快適に楽しめるスマホのポテンシャルに、おサイフケータイや赤外線、ワンセグなどケータイの定番機能をプラスしたモデルでした。(2010年11月シャープ)

■「ゆるやかに、スマホの時代に」(2010〜2008)

2010年から2008年は、iPhoneの衝撃的なデビューによって、いわゆるガラケーからスマホへ移行が進んだ時代でした。どれだけ新機能が盛り込まれても、やはり「通話のための機器」だった携帯電話が、スマホになり無限の世界と可能性につながるコミュニケーションツールへとステップアップしました。あらゆるジャンルの世界標準が日本にやってきた時代を振り返ります。

「W41CA」
LISMO初対応ラインナップの一つで、スリムボディにワイド液晶、高画素カメラを搭載するなど多機能で使いやすく、完成度の高いケータイとして大ヒットしました。動くアデリーペンギンのかわいさも話題に。(2006年2月カシオ)

■「多機能化? ガラケー化?」(2007〜2004)

スマホ上陸以前の数年間、2007年から2004年頃は、新製品発表会のたびにどんどん新機能が盛り込まれ続けた、携帯電話の進化を見るうえでとても楽しい時代でした。音楽プレーヤーにテレビのワンセグ放送に、おサイフケータイに、高性能のカメラ。小型化に多機能化、日本が得意とする技術を目いっぱい詰め込んで、独自進化を遂げたのがこの頃。携帯電話ひとつでなんでもできてしまうようになり、ますます手放せなくなってきた時代でした。

「INFOBAR」
美しさと使いやすさを追求した「au design project」の初代モデル「INFOBAR」。プロダクトデザイナー深澤直人氏が手掛けたこれまでにないデザインは、時代に受け入れられ、多くのファンをつくっていきました。(2003年10月au design project)

■「写真、メールで送って!」(2003〜2000)

多機能化する携帯電話の象徴が「カメラ」機能でした。2000年に初めて登場した当初は、「電話で写真撮ってどうすんの?」なんて言ってた人もやがて、撮影してそのまま誰かにメールできる手軽さと楽しさの虜に。2003年から2000年は、そんな新しいコミュニケーションのかたちを生み出した、そんな時代です。

「511G」
この頃のケータイは、ショートメッセージサービス以外はまだ「電話」がメイン。511Gに搭載されたジョグダイヤルは、側面のジョグを回すだけでメモリダイヤルをすぐ検索でき、「クルクルピッピ」で発信できました。(1997年12月ソニー)

■「手のひらからIT革命」(1999〜1997)

私たちが生活のなかで「IT革命」を実感したのは、携帯電話がインターネットに接続できるようになったときではないでしょうか。天気予報に乗り換え案内、地図にゲーム……。今では当たり前となったそれらのアプリも、この時代にインターネット接続ができるようになったおかげなんですよね。

「T204」
1994年4月携帯電話売り切り制がスタート。このとき、IDOは9機種ものニューモデルを一気に投入。細くて軽いペンタイプのT204は、従来の携帯電話にはなかったユニークなデザインが魅力でした。(1994年4月日本電装)

■「携帯」から「ケータイ」に(1996〜1993)

携帯電話って昔、めちゃくちゃ高かったんですよね。だから携帯電話の利用者の中心は忙しいビジネスマンでした。一方で使用料金の安いポケベルやPHSを取り入れて、独自のコミュニケーション文化を発達させてきた若者たち。この時代、若者のあいだにも携帯電話が広がると同時に、「携帯電話」はやがて「ケータイ」へと変わっていったのです。

「T61Ⅱ」
首都圏のユーザー待望のマイクロタックの第2世代「トーキョーフォン T61Ⅱ」。IDOのトーキョーフォン第1弾マイクロタック「T61」の進化版。よりコンパクトになり、IDOオリジナルカラーで登場。(1992年4月モトローラ)

■「着信はポケットで」(1992〜1989)

自動車電話ではなく、肩からぶら下げるショルダーホンでもなく、ストラップに手を通して持つハンディタイプでもなく、軽くて、手のひらに収まるサイズの小サイズ&軽量化は、誰でも携帯電話が利用できるようになるための必須条件でした。そしてこの頃、携帯電話は急速に進化し「ポケットで着信」できるサイズになったのでした。

「ショルダーフォン」
当時、旧IDOから発売されたのが、ショルダーバッグのように携帯する電話「ショルダーフォン」。重さ約2.6キロ! クルマに乗っている間は自動車電話に、クルマから降りたら肩から下げて持ち歩ける携帯電話でした。(1988年12月松下通信工業/三菱電機)

■「”予感”の時代」(1988〜1985)

日本でショルダーホンがこの世に産声をあげたのが1985年。ようやく電話機を戸外に持ち出せるようになったものの、重さは3kgと超重量級なうえに、大変高価なものでした。まだまだ簡単に買えるようなものではありませんでしたが、誰もが期待に胸を躍らせていたものです。きっとこれからコミュニケーションは変わる。誰でも”電話機を携帯”できる時代がすぐそこまできている! ということに。

特別サイト『おもいでタイムライン』は本日公開。ぜひご覧ください!

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【昂! 男子ケータイ小説部】男たち、進化したケータイ小説を読んでキュンキュンする!

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ここは新宿のある酒場。2階にある秘密の小部屋が彼らの部室だ。引き戸を少し開けば侃々諤々(かんかんがくがく)、テンションも音量も上がり気味のトークが溢れ出してくる。

「伏線だらけ! 伏線のバイキングや」
「白坂さんの策略は読めなかった!」
「マンガでは原作のオチが1ページ目に!」

“彼ら”とは――。TS 男子ケータイ小説部である。メンバーは20代、30代、40代のT&S編集部員3人。2016年3月、編集部内に「男子少女マンガ部」が創設された。活動内容は、auのブックパスで配信される少女マンガを読み、男子ならではの視点と価値観を発揮して語り倒すこと。……なのだが、時に『ドラえもん』を大人目線で読んで涙したり、『シティハンター』から真剣にモテ要素を発掘したり、臨機応変に部の名称も読む対象も変えながら語り合ってきた。そして今回はなんと! ケータイ小説。

実は「日本ケータイ小説大賞」なる賞があり、今年で10回目を迎えるらしい。おりしも、その大賞作が決定。タイトルは『はちみつ色の太陽』。で、この作品『りぼん』&『マーガレットBOOKストア!』でマンガ化もされたのだ。こりゃもう読んでもみるしかないのである。

『はちみつ色の太陽』
主人公は蜂谷美月。ある秘密のせいで、3年前に夢をあきらめた高校2年生。ひょんなことではちみつ色の髪をした学校一のモテ男・日下部陽の秘密を知り、それをきっかけに彼氏彼女のフリをすることに。噛み合わないふたりは少しずつ距離を詰め、本当のカップルみたいに……。でも、実は日下部陽にはもうひとつ秘密があり、そしてそれは美月の「あきらめた夢」とも関わっていて……
カバー・本文イラスト/たしろみや

男たち、初めてのケータイ小説に戸惑う

30代N(以下30)「ケータイ小説って健在だったんだなあ。知ってた?」
20代H(以下20)「知ってますよ、『恋空』とか。調べてみたら、アレもう10年前なんですよね」
40代T(以下40)「めちゃめちゃ流行ってたよな。映画化もされて、ガッキーかわいかったなぁ」
20「今回読んだのはケータイ小説大賞の受賞作ですね。今年で10回目で、主催は毎日新聞社とスターツ出版、TSUTAYAが協賛。『りぼん』『マーガレットBOOKストア!』にKDDIが特別協力というかたちでついていて」
40「ちゃんとしてるなあ」
20「そうなんですよ」

30「オレ、色々と発見があって面白かったよ」
20「どんなです?」
30「小説で横書きっていうのはまあ最近見なれてきたからさておき、人物とか情景とか行動の描写が、もうやたらと懇切丁寧なのよ」
40「あぁ、そうだよね。省略してもわかるようなところまできっちり書いてる」
30「たとえばこういうくだりとか」

 ところどころ脱色しているのか、朝日に照らされ、はちみつ色に輝く髪は誘うように風をまとった。
 スラリと伸びた長い脚は机から無防備に投げ出され、180センチはあるだろう身長のせいで、なんとなく窮屈そうに見える。
 二重まぶたの黒目がちな瞳に、筋の通った鼻筋、薄い唇、頬杖をつき、頬に添えられた指は男の子らしい骨っぽさがあるのに細く長くとても繊細で。
 瞳を縁取る長いまつ毛は、女の私からしたらうらやましいことこの上ない。

©Link/スターツ出版

20「日下部 陽くんの初登場シーンですね。いやあ、カッコイイ。カッコよさの権化ですね」
30「もっと整理して端的に書くこともできる。でも学園一のモテ男が教室に現れた描写なんだから、”整理”とか”端的”っていうのは違うんだよ。むしろ全力で興奮を伝えるというか……」
40「そうか、落ち着いて観察して描写してたら『この子、こんなにカッコイイんだよ!』みたいな気持ちは伝わってこない」
30「だよね。で、気付いたわけ。これはケータイ小説だから、書き手にとっても読者にとっても、大事なのは”共感”なんじゃないかと。端的にクールに書くよりも、荒削りでも盛って盛って形容するほうがリアルなんじゃないかって」
20「それってブログに近いかもしれませんね。アイドルちゃんがその日のできごとをこと細かく語ってくれるのは親しみがわきますし」

40「あと、わかりやすさにもすごく気を遣ってる」
30「そうそう。たとえばこの小説は基本的に主人公の美月の視点で描かれているんだけど、ところどころで日下部陽の側から見た描写があって、そこには【陽side】って書かれてる」
20「多くの小説では、いちいちそうは書かないですよね。マンガなら、誰のセリフか、誰の考えてることかは絵ですぐにわかるじゃないですか。小説ではそれをやるために『これから陽が思ったことを書きますよー』って宣言してんだと思います。わかりやすいし、きちんとドキドキする用意もできました」
40「いわゆる作家先生の高尚なお考えを世に問う! じゃなくてさ、同世代の子たちが『ねぇ、ちょっと聞いてよ〜』的に同じ目線で語り合うっていう……そういうところを含めて、ケータイ小説の流儀なのかもね。だから妙なリアリティがある」
30「そこを見誤らなければ、オッサンもケータイ小説を存分に楽しめると思う(笑)」

大賞受賞作『はちみつ色の太陽』のみどころを探る

©たしろみや/スターツ出版

20「このお話、いろいろなことがありますよねー。主人公たちの秘密もひとつだけじゃないし、人気者の陽の親衛隊との対決はあるし、ライバルの策略はあるし、スポーツ対決はあるし……」
40「伏線だらけだしね。伏線のバイキングや」
30「猫も出てくるしね。……ミィちゃん」
40「あのミィちゃんのネーミングも伏線だったのには驚いた。すごいサービスだと思う」
20「ちょっと読みどころをあげていきましょうか」

■人気者・日下部くんの秘密①

 芸能人と言っても違和感のないほど整ったその容姿は、老若男女、誰が見ても一度は見惚れてしまうほど極上だった。けれど、肝心の日下部くんは神様からもらったその容姿を振りかざすこともなく……。
(中略)星の数ほどある女の子たちからの愛の告白を、今日までことごとく断り続けていた。
 日下部くんに泣かされた女の子の話は、1年中あとを絶たない。

©Link/スターツ出版

20「そんなクールな日下部くんが、学校の中でこっそり猫を飼ってるという」
30「序盤から怒涛だよね。猫に甘い声を出してる日下部くんを偶然見つけた美月がその場で倒れて、なんとお姫様抱っこで保健室まで運ばれるところをみんなに目撃されて……」
40「彼女でもないのに特別扱い受けたらみんなにひどい目に合わされるから、ニセのカレカノになってくれっていう序盤。超強引なところがいいよね(笑)」
20「なんか最近の少女マンガとかケータイ小説の傾向として、最初から付き合う→関係を深める、っていうのが一般的らしいですよ」
30「時代は変わったものだね……。オレの時代は付き合うまでがストーリーだったのに。おかげで現実に付き合ってからのイメージが全然わかなくて、苦労したよ……」
20「30さん、『愛してる』って言えない世代ですもんね(笑)」
30「合ってるけどうるさい」

ミスタークールガイのはずの日下部陽くんが猫といちゃいちゃしている声を聞き、ヒロインの蜂谷美月はなにかとんでもないことをしているのかと勘違い。一方、超恥ずかしいシーンを聞かれた日下部くん、「全部、聞いてたのか!?」で壁ドン
©たしろみや/スターツ出版

■対決! 日下部親衛隊

 ドンッ!!と、予想外にも、突然勢いよく身体を押されて、私は上手に受け身をとれず、その場に盛大に尻もちを突いた。
 とっさに伸ばした両手のひらは、冷たいリノリウムの床に鈍い音を立ててこすれ、ヒリヒリとした痛みを残す。
(中略)
「あんたみたいなブスが、陽様に近づいてんじゃないわよ!!」

©Link/スターツ出版

40「途端に、美月と陽が付き合ってるって噂になって、さっそく”日下部親衛隊”がやってくるという(笑)
30「美月のこと”ブス”とか、日下部くんは”陽様”って、セリフもすごい」
20「ちゃんと各所に配慮しないと、学校では実際にこういう目に遭うんですよね。少女マンガと違うのは、いじめのシーンでのインフレが起こってないところ。ムチャクチャないじめ方じゃない。でもそのぶん、リアリティがあります」

40「一方で、美月が履いてるスリッパで親衛隊のアタマをスパーンって張って啖呵を切るっていう山場も用意してる」
30「そのスリッパを語るのに『これでさっきトイレも行っちゃったけど、もうたたいたあとだから、それは言わないでおく』って書くあたり、すごく女子のリアルトークっぽい」
40「学校一のイケメンにちょっかい出して……出してないけど、それでいじめられて、でもめげずに立ち向かうっていうフレームはテッパンの様式美でもあるね」
20「今年のケータイ小説大賞のテーマが、”史上最強の学園ストーリー”なんですよ」
30「オッサン的には、誰もが知ってる最強のテッパンフレームと、”今の子っぽい解釈”の組み合わせの妙がお楽しみポイントになると思う。『なるほど、そこからそう展開するのか』って素直に感心したところが結構あったもん」

■悪魔の策略で美月の秘密発覚

 その瞳の周りは長いまつ毛で縁取られ、陶器のような白い肌によく映えるピンク色の唇は、きれいな弧を描いて私に微笑みかけている。
 ほんのりと、淡い桜色に染まった頬。
 そこには、正真正銘の天使が立っていた。
(中略)
「ごめんね、蜂谷さん……でも私、陽くん以外の人は考えられないの」
 いやいや、ちょっと待ってよ。
 私ってば、もしかして今、ライバル宣言をされてるの?
 よりにもよって、学校一の美少女に。
 ミジンコの私に、リアル天使がライバル宣言?

©Link/スターツ出版

20「美月ちゃんはやっかみ半分で、2学期のスポーツ祭委員に選出されますね。夏休みにガンガン学校に行かないといけないキツイ仕事で、日下部くんも水泳の授業を完全にサボった罰で委員を任されると。……急接近じゃないですか!」
40「で、そこに学校一の美少女、白坂さんの登場。一見いい子なんだけど、色々と波乱を起こす」
30「史上最強の学園ストーリーとしては、この手の性悪キャラは絶対必要だよね」
20「いや、白坂さんって登場シーンですでに美月に対してボソッと”疫病神”ってつぶやいたりしてるし、黒い部分を隠す気ないですよね(笑)」
30「でも、白坂さんの策略は読めなかった! 花火大会でデブルデートするシーン」
40「あれは、ちょっとした叙述トリックだね。誰が誰を好きで、誰が何を諦めるか。俺、ああいうロジック好きだな。で、陽が美月の体の秘密を知り、傷ついて泣きだした美月と急接近する……」
30「ちょっと複雑な人間関係の描写とか恋の策略って、少年マンガにはなかなかない醍醐味だよね。女子って普段こんなこと考えてんのか。スゲーな! って思っちゃう」

美月の体のことでちょっとしたトラブルになり、ショックを受ける美月。結果、助けに来た日下部くんと手をつないで街を歩くことに。すべて白坂さんの策略のせい(おかげ)
©たしろみや/スターツ出版

■人気者・日下部くんの秘密②

「……なんで、なんでだよっ! お前、あんなに水泳が好きだったじゃんかっ!! それなのに……いまだに、過去に縛られてんのかよっ!! ふざけんなよ……っ!!」
「……っ」
「また、逃げんのか!? あの時みたいに―― あの夏みたいに、また、俺たちから逃げるのかよ!?」

©Link/スターツ出版

20「日下部くん、中学時代の同級生に責められてますね。ふと過去の水泳のことを尋ねるんだけど、水泳は日下部くんのつらい過去につながると……」
30「このやりとりを聞いてた美月は気が気じゃないよね」
20「なんで日下部くんは水泳の授業だけいつもサボってたのか、っていうことがここで明らかになります」
40「オレこのあと、美月が親友のミドリに”(日下部)陽くんのことどう思ってる?”って聞かれるシーン好き。答えていくうちに、自分自身の気持ちに気づくっていう」
20「それで、なんとか力になりたいと思って日下部くんに尋ねるのに、かえって心を閉ざされてしまうっていう……キツイですよね。”関係ないヤツが……興味本位で、踏みこんでこようとするな”みたいなこと、好きな男に言われて」
40「オレもキツかったよ……。せっかく進展しそうな時に、オマエはなんばいいようとか! って思った」
20「それもう完全に少女のメンタリティですね。気持ち悪いですけど」
40「父親目線のメンタリティと言ってくれ」

後ろのビート板に乗っているのがミィちゃん。美月と日下部くんはそれぞれ自分の気持ちに気づき、「嘘はやめよう」とニセのカレカノ関係に終止符を打つ

©たしろみや/スターツ出版

■スポ根要素

 あと、数メートル。
 あと、少し。
 あと、本当にわずかな差で。
 お願い、神様……っ!!
(中略)
「……っ、日下部くんっ!! がんばれっ!!!」
 ミドリの声をさえぎり、私がそう、声を張りあげた直後。
 今日一番の歓声が学校中に響いて、日下部くんの姿が……
 太陽に照らされて輝いていた、はちみつ色の髪を――黒く染めた、日下部くんの姿が。

©Link/スターツ出版

20「クライマックスはスポーツ祭です。本来は委員なんで、美月と一緒に教室で横断幕を見張ってないといけないはずの日下部くんが、なぜか姿を現さない。ホントはバスケに出るはずだったのに、そこにもいない。で、どこにいったのか……燃えるシチュエーションですね」
30「実はもう学校には来ていて、で、出場するのはバスケじゃなくて……。スポ根的要素もあって、この作品、ホント盛りだくさんだわ」
40「やっぱり”史上最強”って謳うだけのことはあると思うよ。志村けんが昔『ベタなほうがお客さんは安心して楽しめる。でも、ちょっと裏切ることが大事』って言ってた」
20「実はスポ根パートがトドメなのではなくて、もう1個2個、さらにクライマックス的なものをぶっこんできますよね」
30「そこらへんも型にとらわれない感じがして良かった。変なかっこつけ方をしないで、”あとね、それからね”って話が続く感じもリアルな女子トークっぽくて楽しめたよ」
20「……でも30さん、いつもボクが”あと”とか”それから”とか言うと怒るじゃないですか」
30「いや20の場合、仕事の報告に、内容ととりとめとまとまりがないだけだから。全然違う話だからね」

『りぼん』誌上でマンガになって気づいたこと

たしろみやさんによるコミカライズ。冒頭は美月が中学時代、有望視されていた水泳部時代のシーンからスタート。美月の秘密が早々に明かされるのだ。

©たしろみや/スターツ出版

20「で、この『はちみつ色の太陽』、たしろみやさんによる80ページのコミカライズ作品にもなってます」
40「驚いたね」
30「驚いた」
20「原作のオチを1ページ目から描いてきてますもんね」
40「最後まで伏せてきた美月の秘密を、ストーリーの中心に据えてる」
30「結果、ホントにすっきりしてる。ニセのカレカノ状態の設定がないから、性悪美少女の白坂さんも登場しない」
40「猫も出てこない(泣)」
20「美月と日下部くんの関係性が完全に変わってるんですよね」
30「冒頭で水泳に打ち込む美月の魅力的な姿をキチンと描いたから、それを諦めなきゃいけなくなった辛さもしっかり出てる」
40「オレ、読みながら、なんで日下部くんはこんなにも美月にグイグイ接近してくるんだろうって思ったんだけど、その理由もちゃんと納得できたよ」
30「だからこそ、一気に関係が発展しちゃうわけですけどね」

日下部くんの肩を借りて美月がうたた寝。すると近くで偶然花火大会が。花火を見上げるふたり。このあと日下部くん、原作では考えられなかったような行動に出る
©たしろみや/集英社

40「80ページで、原作の雰囲気がすごくうまくいかせてるんじゃない?」
30「水泳×学園ラブストーリーに一本化されたね。当たり前なんだけど、マンガって、その時に何を考えていたとかどんなふうに思ったとか、全部セリフに書くわけじゃないじゃん? ケータイ小説版ではそこのところも、全部ちゃんと書いてたんだなあってことを改めて気付かされた」
40「それで小説版では表現にみっしりした感じがあるのか……」
30「”私はこういうふうに思ったので、こうした”みたいな正解が必ずセットになってるから、読む方は迷うことなく導かれていくような感覚。なんというか、感情を力づくで揺さぶられるみたいな」
40「それは、感受性の鈍ったオッサンたちには”濃い”かもねえ」
20「40さん、ぼんやり生きてますもんね」
40「合ってるけどやかましい」
30「でも、たまにはいいと思うんだよ。強引にグラングランさせられるのって。凝り固まった脳の筋肉をほぐしてくれるはずだから」
20「そうですかねえ」
30「なんだよ?」
20「ボクは、やっぱり単純に面白かったっすよ!」

電子書籍とコミカライズ版、どちらもau「ブックパス」で

大賞受賞作Linkさんの『はちみつ色の太陽』の電子書籍と、たしろみやさんによる80ページのコミカライズ作品は、ともにブックパスで読めます。

気になった方は、ぜひともチェック。年に1度は感情をグラングランにされてみてはいかがでしょう。

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ブックパス 日本ケータイ小説大賞

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旅立ちの季節。携帯電話とともに、しばし思い出を振り返る「おもいでタイムライン」、公開です。

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1985年に日本ではじめての携帯電話「ショルダーホン」が生まれてから約30年――。

スマートフォンがすっかり定着してきたこの時代、「携帯電話」といえば、みなさんはなにを思い出しますか? パカパカの二つ折りケータイ? 尋常じゃない数のストラップとか?

もしかしたら、好きな子にすぐにメールするべきか、明日にしておこうかなんて悩んじゃったりしたあの日のこととか。返事が待ちきれなくて「センターに問い合わせ」ボタンを連打したあの日のこととか。ケンカした彼女に電話したのはいいけど、「ごめんね」がなかなか言い出せない、そんな夜のこととか。

その子とやがて結婚したりして、生まれた子どもの、ちっちゃくて、くしゃくしゃで、世界でいちばん愛らしい顔を、パカパカケータイで撮ったこととか――。

ときに笑って、ときに泣いて、たまに怒ったりして。そんなたくさんの「いちばん大事なとき」、手のひらには携帯電話がありませんでしたか?

携帯電話の30年の歴史は、人と人をつないできたコミュニケーションの歴史、といってもいいかもしれません。

「TIME & SPACE」では、この30年の懐かしい携帯電話を、当時のニュースや音楽、流行語などとともにタイムライン形式で振り返ることができる新コンテンツ、「おもいでタイムライン」を公開しました。

「おもいでタイムライン」は、携帯電話が生まれてからの30年を、人と人のコミュニケーションの歴史と重ね合わせてみました。当時の気持ちや、そのときに感じたことを思い出してもらうためのサイトです。

懐かしい”あの曲”を聴きながらどうぞ

いい思い出には、いい音楽がつきもの。「おもいでタイムライン」には、各年代でヒットした、あんな名曲やこんな名曲のプレイリストがあります。もちろん試聴できるので、サイトを目で楽しみながら、耳からも心のタイムトリップを楽しめます。

あ、そうそう、思い出って必ずしも自分ひとりだけのものじゃないですよね。もしサイトを見て、今まで忘れていたようなことを思い出したら、その思い出にあなたの大切な友人や家族が欠かせなかったとしたら、SNSでその人とぜひ「あのとき」を共有してみてください。誰かと一緒なら、懐かしさも喜びももっと広がっていくはずです。

携帯電話30年の歴史は8つの時代に分けられていて、一体どんな時代だったのか、街ではどんなことが流行っていたのか、「TIME & SPACE」でもコンテンツ連動した記事をつくっていく予定です。サイトはタイムラインのように、時代をさかのぼるようなつくりになっていますが、もちろん、いちばん思い入れがある時代からチェックしてみるというのも楽しみ方のひとつかもしれませんね。

肩から本体をぶら下げる「ショルダーフォン」を持っていた人から、仕事ではじめて携帯電話を手にしたときの感動が忘れられない! とか、ポケベル打ちは指が覚えてる! とか、あるいは生まれたときにはすでに携帯電話があったよ! なんていう人まで、ぜひサイトをのぞいて30年の歴史を感じ取ってみてください。

左/1988年12月、IDOから発売されたショルダーフォン。右/1968年からサービスがスタートしたポケットベル。若者を中心に大ブームとなった。©東京テレメッセージ

■おもいでタイムライン
http://time-space.kddi.com/omoide
高校の卒業式に交換したのは携帯番号? サイン帳?

……さて、「TIME & SPACE」では「おもいでタイムライン」を開始するにあたって、各世代間でのコミュニケーション方法のギャップや、男女での携帯電話との「付き合い方」について調査してみました。特徴的だった調査結果をここでいくつかご紹介していきましょう。

「高校を卒業する時に、別れる友達や後輩の連絡先をどのように交換しましたか?」を20〜30代と40〜50代で世代別にまとめたのが下のグラフ。

高校を卒業する時に、別れる友達や後輩の連絡先をどのように交換しましたか?(複数回答可)

なんとも顕著に表れているのは、20-30代では半数以上が「携帯電話やPHS、スマホの番号やメアド」を交換しているのに対して、30-40代では圧倒的に「サイン帳」という結果! ……まぁ、高校生が携帯電話を持っていなかった時代もありますから、当然といえば当然の結果ですね。

ほかに特徴的だったのは、20代に限っては「SNS、LINE」が12.8%いたこと。30代、40代のそれぞれ1.5%(50代は0%)と比べるととても高い数字でした。逆に50代では「手紙」が16.4%と、ほか3世代の平均値7.5%と比べると倍以上に。

ちなみに「アルバムの余白」はどの世代も総じて9%前後をキープ。時代は変わっても、変わらないものもあるんですね。それにしても「サイン帳」、懐かしいですね。なにを書いたか覚えてます?

スマホを持って行くのは台所? トイレ? お風呂まで??

男女の差が表れたのが、「普段、どこまで携帯電話やスマホを持って行きますか?」という質問。

あなたは普段、どこまで携帯電話やスマホを持って行きますか?(複数回答可)

「職場や学校」には男女合わせて80%近くが、「半日以上の外出」「1日以上の外出(旅行)」では85%近くの男女がスマホを持って行くと回答しました。

面白かったのは家の中での話。「トイレ」には男女どちらも35%前後が持ち込んでいて、こちらの男女差はほとんどナシ。ただし「台所」と、数値こそ低いものの「お風呂」には女性は男性の倍の人が持ち込んでいるという結果になりました。(お風呂に持ち込むなら防水仕様の携帯やスマホにしましょうね。あと、充電しながらの入浴はダメ。絶対ダメですよ!)

いずれにせよ、今や多くに人にとって携帯電話やスマホはどこに行くのにも必要不可欠なものになってきているようですね。

ちなみに、「好きな人への告白手段は?」という質問では、すべての世代で圧倒的に多かったのが「直接対面しての告白」の54.2%でした。次に高かった「告白したことがない」の28.8%は一旦さておき、「電話での告白」の21.2%、「手紙での告白」14.8%、「メールでの告白」12.3%という結果が続きます。これはみなさんの予想通りでしょうか? それともちょっと意外でしたか?

「おもいでタイムライン」は本日公開です

生まれてからの30年。携帯電話は、人に寄り添い、より良いコミュニケーションに役立つことをずーっと考えてきました。そういえば、その携帯電話を持ってたときにあんなことがあったなーとか、あの携帯であんな電話をしたなーとか、あなたにとってたくさんの「いちばん大事なとき」を「おもいでタイムライン」でぜひ思い出してみてください。

【携帯電話意識調査(KDDI調べ)】

調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査対象:20代、30代、40代、50代 各世代の男女(各103人、合計824人)
調査日時:2016年3月12日から3月14日

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おもいでタイムライン

※掲載されたKDDIの商品・サービスに関する情報は、掲載日現在のものです。商品・サービスの料金、サービスの内容・仕様などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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「別れがあるから、また会える」。春にぴったりの、”ほろりとする”ムービーをどうぞ。

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桜前線も絶賛北上中! それぞれの「卒業」が終わり、新しい生活への具体的な準備が始まる。そんな別れと出会いの季節を象徴するようなムービーをお届けします。

舞台はある地方都市、物語は「明日、息子がこの街を出る」という母親のつぶやきから始まります。おもいでと、別れと、その先にあるものを描いた、とてもほっこりする作品です。

大学進学で実家を出る準備中の息子。ガムテープと油性ペンのありかがわからない。で、お母さんに頼る。お腹すいたとか言われて、母、まんざらでもない様子。つかず離れず、ほどよく仲良しな感じですね。

荷造りの手を止める、おもいで

息子に請われて荷造りの手伝いをする母。ガムテームとかがしまわれた引き出しを開けたら、古い写真などに出くわしてしまう。で、ついついしみじみしてしまう。……引っ越しとか、お部屋の掃除の時に、こういう経験って誰にでもありますよね。古い雑誌を読み込んでりして、「あの頃渋カジ流行ってたよなあ」「ルーズソックス履いてたなあ」なんて。

それが、旅立つわが子の写真となればなおさら感慨深いものです。

あんなにエラそうな息子。ついこのあいだ生まれたばっかりだと思ってたのに。なんか写真古いね。

ハイハイしてたかと思ったら……自転車! 初めて補助輪なしで乗れた日は超うれしかったものです。軽く大人の気分でした。

お誕生日おめでとう! 写真を撮るときにはご機嫌でVサイン。小学生男子の基本です!

が、思春期を迎えたら、カメラを向けるだけで嫌な顔。「うざいよ」……って、これも男子誰しも経験あります。

そんなこともこんなこともあって、おめでとう。そして親元を離れるという流れに。いやあ、人生、超ハヤイ!

おもいでに出くわすための「あること」

見ていると、まるで短編映画のような風合い。それもそのはず、メガフォンをとるのは、タナダユキ監督。映画『ふがいない僕は空を見た』、『四十九日のレシピ』、『ロマンス』などで、ごく普通の人生に横たわる悲喜こもごもをリアルに、でもポジティブに描いた監督が、どこにでもある春の別れの一場面を切り取った作品になりました。

実はこの作品のキーとなっているおもいでの「写真」。アルバムブックに貼りつけられた、紙に焼いた写真ではありません。もしかしたらみなさんの使い古したアレの中にも、思いがけなく懐かしい写真が眠っているかもしれませんね。

春は別れの季節。一緒に振り返ることができるおもいでがたくさんあればあるほど、人間関係は濃くなり、別れは辛くなるもの。でもそれで終わりではない。旅立ちがあり、別れがあるから、また会える。離れていても、コミュニケーションはできる。そして、旅だった先にもまた新たな出会いがあり、そこでも新たなおもいでが積み重ねられてゆく。
「別れがあるから、また会える」のです。

出会いや別れという節目はもちろん、全然なんでもない日常も、のちのち振り返れば意外に大事なおもいでになっていたりもします。そうした一瞬一瞬に、そばにいられるといいなというKDDIのおもいが伝わればうれしいです。

ケータイの歴史を約30年分振り返りつつ、それぞれの時代のカルチャーや流行を振り返ることができる特別サイト「おもいでタイムライン」もスタートしました。

押し入れにしまった秘密の箱を開けるような「懐かしさ」と「あるある」に、しばし浸ってみてください。

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おもいでタイムライン

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「ロボットタクシー」の実証実験がすでに始まっているようです!

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今年注目を集めているのが、さまざまなセンサーやコンピューターなど、最新テクノロジーを駆使した自動運転技術。CMやニュースなどで見かけることが多くなり、身近に感じ始めた人も多いのでは? そんななか、「DeNA」と総合ロボットメーカー「ZMP」の合弁会社「ロボットタクシー」が、自動運転技術を利用したサービスの運用実験に着手。みんなが子供の頃に思い描いていた、無人タクシーの実現へ向けて一歩を踏み出した。

2016年2月末、神奈川県藤沢市の公道で実証実験がスタートした「ロボットタクシー」。実験の内容は、公募した近隣住民10組が参加し、パソコンかスマートフォンでの配車予約から、実験車両による住居とイオン藤沢店間の送迎を体験するというもの。安全のために、ドライバーとオペレーターが乗車したうえで自動運転走行を行った。また、運行に対する社会的受容性を確認するため、ユーザーの生の声も収集。サービスの現実化に向けて、着実に新たなステージへと向かっている。

広報担当の青野光展氏によると、「自動車が日常の足として使われている地域での具体的な実験となりました。モニターの皆様からは、『自ら運転しなくても、気軽に使える交通サービスの実現に期待したい』と応援いただいています。また、自動運転は想像よりもスムーズで、違和感もなく安心との声をいただいています」。

そもそも「ロボットタクシー」は、自動運転車両を利用した新しい日本の交通サービスとして、過疎化や高齢化の進む地域を中心に、移動が不便な人びとにとっての新たな交通手段として構想されたもの。病院や介護施設への巡回や、廃線になったバスや電車の代わりとして、また、外国人観光客が言語に悩まず利用できる移動手段など、地方創生、都市の国際競争力強化への貢献といった点からも注目されている。

また、交通手段としてだけでなく、運輸やショッピングサービスといった、さまざまなジャンルとの連携も期待されており、自動運転ならではの低コストが、大きな可能性を生み出そうとしている。

「今後も、自動運転を利用した交通サービスが社会に受け入れられるよう熟考し、より快適なシステムへと成長させていきたいと考えています。もちろん、一層安心できる技術の開発も欠かせません。われわれが取り組むべきことは多いですが、ロボットタクシーは世の中の課題を解決するサービスになり得ると感じています。期待に応えるため、今後も開発陣一丸となって取り組んでいきたいです」と青野氏。

一般化するにはいくつかのハードルを越えねばならないとはいえ、「ロボットタクシー」は技術面だけなら完成間近といえる。無人のタクシーが田舎のお年寄りを都市の病院へ案内し、帰国した外国人観光客が日本でのハイテク体験を誇らしげに語る。そんな時代が、もう目の前まで来ているようだ。

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ロボットタクシー株式会社

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【紳士のSNS講座】第2回 祝! 卒業。愛娘の成長と、家族に愛されるやさしいパパぶりを自慢する。

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卒業シーズンの到来です。まさに「子どもお自慢」で「いいね!」獲得の好機といえましょう。

毎日の生活で普通に接しているわが子を、こうした区切りのイベントで改めて見てみると、その成長ぶりにびっくりさせられることはよくあります。甥っ子や姪っ子に久しぶりに会う感覚にちょっと似ているかもしれませんね。その成長ぶりをお自慢したくなるのは極めて自然な感情です。

しかし、このテーマは同時に危険な地雷原でもあります。
わが子を持ち上げすぎるとイヤミになり、やっかみを呼ぶ。逆に貶めすぎると教育の姿勢を批判にさらされるおそれも生み出す。ただ、歩くコース取りなど、お自慢の作法さえ知っていれば、安全にわが子の成長をほめることができ、「育児/教育」をベースにしたコミュニティの活性化へとつながります。

ということで、今回も「TIME&SPACE」では、積極的な「お自慢」を推奨します。合言葉は「オール・フォー・SNSお自慢!」。すべてはSNSでのお自慢のために。

安全にわが子の卒業を祝い、成長をほめるお自慢テクのキモは、あらゆる意味での「バランス感覚」。わが子をほめすぎず、貶めすぎず……というだけではなく、わが子だけを気にかけすぎず、コミュニティを俯瞰する。そんな意味での「バランス感覚」。

では実践していきましょう。

「自分下げ」をベースにした視点からの巧妙な「子ども上げ」。

■ポイント①「おなじみ我が家のおっちょこちょい娘」

当然、過去一度もタイムラインに登場していないわが子を「卒業式だから」といって、今回初登場させても、SNSの住人は誰もピンときません。ある程度の頻度で登場させ、「おなじみ感」を醸成しておく必要はあります。もちろん誰にも”初登場”はあります。実は「わが子をSNSにデビューさせてお自慢」のための作法もあるのですが、解説が長くなりますので、其れはまた日を改めて。

さて、続けます。娘を「おっちょこちょい」と称するのはキャラの強化。
当然ですが、「かわいい」とか「才能あふれる」というような直接的な「わが子上げ」は反感の元です。目指すのは「笑えるレベルのネガティブさ」。で、あると同時に、当の娘がまかり間違って読んだ際にも傷つかぬような配慮はほしいもの。多少説明的ですが、この枕詞を基本形にしておけば、初めての読者にも大変親切です。

なお呼び名を「yui」とローマ字化するのも、先の「キャラの強化」とおなじみ感をアシストするための演出です。

■ポイント②「(*゚▽゚ノノ゙☆パチパチ )」

いつもの近況報告同様のカジュアルな投稿を装います。のちの「いい話」を際だたせるための、「あえて」の軽さです。

■ポイント③「仕事で煮詰まっていて、つい爆発して、そのまま出勤しちゃいました」

自分の都合でyuiちゃんを怒鳴り、謝りもせずに家を出る。せっかくの卒業式の朝に。……最悪です。これが、今回の大きなポイント「自分下げ」。仮に「娘を怒鳴る」という事実がなくても大丈夫。「最近ロクに話もしていない」「思えば友だちの名前もよく知らない」「飲み過ぎて娘にクサイと言われる」などのある種の断絶感は、どの家庭にでもあるはずです。ここでは「大人げない大人」に徹しましょう。

■ポイント④「3年間ありがとう。高校もがんばるね」

そんなお父さんに対して自ら関係修復を図ってきたyuiちゃんのなんと大人っぽいこと! でもこれ、実は現象だけを見ると普通なのです。yuiちゃんは、LINEスタンプと短いメッセージを送ってきただけ。以上。

前述の「大人げない大人」が基準のラインとなるため、yuiちゃんの行動が大いに大人っぽく見える。さりげなく成長をお自慢できてしまうのです。そして、yuiちゃんのパパに対する好意まで匂わせることができるのです。朝、あんなにダメっぷりを発揮して放置していたパパに、yuiちゃんのほうから謝罪だけでなく感謝の言葉まで……。

お忘れなく。この投稿の裏のテーマは「オレは娘に好かれている!」です。

■ポイント⑤「みなさんに感謝ですっっっ」

一方で表向きのメインテーマがこちら。「娘の卒業、成長を、コミュニティのみんなに感謝したいんだ! みんなありがとう!」。「娘に好かれているオレ」は巧妙に隠蔽してありますが、これは円滑なコミュニティ運営のための礼儀です。

■ポイント⑥「たくさんのおめでとうメールも頂きました」

これは行き掛けの駄賃です。SNS以外にも、たくさんメールが来たことを示唆しています。そのお礼を、この場を借りて述べる……という体を借りて、SNS上での「yuiちゃんおめでとう」コメントの誘い水として機能しています。

たとえ実際には来ていなくても大丈夫。そんなのバレませんから。

■ポイント⑦「これからもよろしくお願いします」

ここはあなたのフォロワーたちへのいわばマニフェスト。毎年「子ども年賀状」を作成している家庭の悩みと共通しますが、つまりは、パパのyuiちゃんレポートを「いつやめるのか」。例えば卒業は大きなチャンスです。ですが、パパは今後も「おっちょこちょい娘」の投稿を続けることにしたと。そう、このSNSでyuiちゃんに注目している人たちに対しての「番組続行」のお知らせとなります。

SNSにおいてそれぞれの子どもは”共有資産”のようなものです。あなたがわが子について投稿するように、仲間たちもそれぞれの子どもについて投稿したいのです。

わが子投稿で気持ちよくなるぶん、よその子投稿に対しては、きちんとよその親も気持ちよくさせてあげなければなりません。そこは持ちつ持たれつ。あなたの投稿にリアクションやコメントをくれる人のぶんだけ、あなたはリアクションやコメントをしていくことになります。そうしてSNSの活況は維持されていくのです。

講師:武田篤典

何気ない所作のなかにある「モテ」を顕在化し、好評を博した『スマートモテリーマン講座』著者。SNSなど各種コミュニケーションにおける礼儀作法を研究する「武田流万(よろず)礼法」家元。

※武田篤典先生のSNS講座が読めるのは「TIME&SPACE」だけ! 「#紳士SNS」で応援しよう!

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【おもいでタイムライン】第2回:2015〜2011年、アプリ・ケーション革命の時代

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画像:Anatolii Babii/Thinkstock

日本で初めての携帯電話「ショルダーホン」が発売されてから、丸30年が過ぎました。携帯電話誕生の1985年といえば、日本はまさにバブル景気突入前夜。当初、肩からぶら下げる”巨大受話器”という体だった携帯電話は、やがてポケットサイズになり、インターネット、SNSと、それぞれの時代の最先端機能を備える通信機器として進化してきました。

そして携帯電話の進化と同時に、私たちのコミュニケーションも大きく変化してきました。携帯電話の歴史は、コミュニケーションの変遷の歴史でもあるんです。

では、一体どんなふうに変化してきたのでしょう?
あんまり目まぐるしく変わってきたから、覚えてない?

では、これから一緒に携帯電話の30年を振り返ってみましょう。連載第1回は、2015年から2011年にさかのぼる、わりと最近のお話。スマートフォンのさまざまなアプリケーションによって、コミュニケーション革命とも呼ぶべき大きな変化がリアルタイムで起こっている時代。すなわち、携帯電話の歴史における「”アプリ・ケーション”革命の時代」、と呼びましょうか。

Twitter、Facebook、そしてLINEへ

「Xperia Z1 SOL23」(2013年10月)
発表当時スマホでトップクラスの2,070万画素のCMOSセンサーや高性能レンズ、デジタルカメラ用のものを最適化した画像処理エンジンなど、ソニーのカメラ技術の粋を結集。より高画質な写真を楽しめるスマホとしてファンを拡大した。

LINEが誕生したのがまさに2011年のこと。ID交換が簡単で、チャット感覚で会話できる手軽さが魅力で、若者を中心にあっという間に広がっていきました。

なかでも、LINEがこれほど人気になったのは、なんといってもユニークなイラストで感情を表現できるスタンプ。日常的な簡単なやりとりはスタンプのみ、なんていう人も。

「グループ」という概念が生まれ、複数人と同時に、リアルタイムでメッセージのやりとりができることがこれほど便利なことだなんて! 今や仕事のやりとりにLINEを利用している会社も珍しくなくなっているほどです。SNSによって、コミュニケーションはダイナミックに変わってきたといえるでしょうね。

こうした流れを日本で最初に大きく広めたのは、2004年にサービスが始まったmixi。「マイミク」に「足あと」「コミュ」「メッセ」に、「紹介文」「オフ会」などなど、耳新しい言葉が次々と生まれました。誰にでもできる、初めてのSNS。それがmixiでした。

2008年に日本語版が公開され、「140文字の短文の投稿」という手軽さで台頭したのがTwitterです。その「短文であることの投稿の気軽さ」や「リツイート機能による拡散力と双方向性」などによって、若者はもちろん、非常に広い層に受け入れられていきました。

2008年のアメリカ大統領選では、バラク・オバマ陣営が活用し、選挙活動を優位に戦ったのは記憶に新しい話。その後も世界中で著名人が次々とつぶやき始め、数千万〜億単位のフォロワーと直接情報のやり取りを展開しています。

でも、なによりの特長は「情報の即時性」。2011年の東日本大震災のとき、現地の人々からさまざまな情報が直接発信されました。「なう」という表現が象徴するように、そのライブ性はスマホを使用することでより強固なものになったのです。

さて、Facebookが日本語版を公開したのも、実は2008年でした。mixiとの大きな違いは「実名登録」だった点。「実名をさらす」なんて、ハードル高かったですよね。でも「実名」だからこそ情報に信憑性が生まれ、ユーザーが責任をもって表現し、交流することができるようになりました。Twitterとの連携が強化され、スマホアプリでのモバイルユースが一般的になることで、Facebookにもライブ性という特徴が加わりました。そうそう、近年では、就活中の大学生の”学生時代の活動ログ”としての役割もあるとか……。

スマホの定着は、SNSを”外”に連れ出し、コミュニケーションのあり方を大幅に変えました。そして”切り口”も多様化。「PCでもモバイルでも使えるSNS」から「スマホ特化型」のSNSが次々と生まれ、多くの人がおいしそうな料理や美しい空にスマホを向け、その時々のビビッドな感情や仕入れたばかりの情報を共有するようになりました。

映像、音楽、ゲーム……現代人の隙間時間を埋めるスマホ

「HTC J ISW13HT」(2012年5月)
世界で初めてAndroid端末を発売したHTCと、KDDIとの共同開発により生まれた日本市場向けモデル。音に徹底的にこだわったこのモデルは、同梱のurBeatsTMイヤホンでお気に入りの音楽を忠実に再現。まばたきよりも速いオートフォーカス機能は、カメラにこだわるユーザーにも好評を博した。

この時代、スマホとそのアプリによってコミュニケーション変革を起こしたのはSNSだけではありません。たとえば音楽。かつてCDを1枚ずつ聴いていたのが、今ではインターネットの先の数千万曲にいつでもアクセスできます。家のテレビで観ていたDVDは、YouTubeやビデオパスなどの通信会社が提供するスマホで見られるサービスに置き換わり、スマホのパズルゲームは、いわゆる「ゲーマー」ではない人をユーザーとして広く取り込んでいきました。

同じアーティストのファン同士で交流したり、互いに協力し合って難しい”面”をクリアしたりと、SNS機能があれば、そこにまた新しいコミュニケーションが生まれます。その目的として、あるいは手段として、多くのアプリが「コミュニケーション」を軸に成り立っています。

メールと会話のあいだを埋めるもの

スマホはどんどんユーザーに近しい存在になっています。通勤中に、コーヒータイムに、少し時間があれば、「通話以外」の目的でスマホを手にし、さまざまなアプリを利用しています。SNSサービスはその中心となり、これまでの「メール」と「会話」のあいだを埋めるものとして、私たちに新しいコミュニケーションを提案してきました。……たった30年前は、ショルダーホンしかなかったのにですよ!

おそらくこの先の未来にも、今はまだまったく想像できないコミュニケーションのあり方が待っているはず。そのとき、通信端末は一体どんなカタチをしているんでしょうね。

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絶好調の三太郎CM、まさかのキャスト総入れ替え!?

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おとぎ話の英雄たちが絶好調、auのCM「三太郎」シリーズ。「auの学割」のCM「もらえる行列」篇では、桃太郎(松田翔太さん)、浦島太郎(桐谷健太さん)、金太郎(濱田岳さん)の三太郎が、何かがもらえるという行列に並び、「ネギが!」「ムギが!」「ヤギが!」と自説を戦わせました(正解は、もちろん5ギガ※)。CM中で前回もらえることになっていたのは、ヤギ。このほど完成した「auの学割」新CMでは、一体何がもらえるのでしょうか?
果たして、正解は……?

答えは「ネギ」。新CM「学割ネギ編」のご紹介です。
金ちゃん宅を、桃ちゃんと浦ちゃんが来訪するところからCMはスタート。せっせと金ちゃん料理中。「なにつくってんの」、と問う桃ちゃん、金ちゃんご機嫌で答えます。

金ちゃんの「一緒にディナーはいかがですか?」の誘いに、浦ちゃん「ラッキー! 腹ペコ〜」

桃ちゃん「これなに?」
浦ちゃん「こっちのは?」
……ん? 三太郎……だよね??

メニューは、ネギごはんに、ネギ味噌、ネギサラダ、ネギフライ……と、なんとまあネギづくし。いや、もはやメニューなんてアタマに入ってこない。そんなことよりもですね……

「ネギ背負ってる!」と、浦ちゃん……っていうよりもなによりも…

誰〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!?

ハイ、完全にニセモノです。

ニセ桃太郎は上野龍之介さん、ニセ浦島太郎は清野飛遊さん、ニセ金太郎は飯泉博道さん。売出し中の俳優さんで、ドラマや舞台などに出演されています。
このニセモノCM、エイプリルフールの1日限定で公開するためだけにつくられたのでした。もちろん、CM中の「25歳までず〜っと最大5GBのデータ容量を毎月利用できる」※というお話は本当ですし、もちろんホンモノの三太郎で「学割ネギ編」のCMがつくられたのも本当。ニセモノのみなさんは、ホンモノの三太郎のCM撮影をつぶさに見学し、終了後に、ホンモノのスタッフたちがホンモノのセットで、ホンモノの三太郎が見守るなかでニセモノを演じきったのでした。そんなわけで、本家本元お墨付きのニセモノなのでご安心を。金太郎役の濱田岳さんは、ニセモノ撮影中のモニターを眺めながらずーっと「がんばれ! がんばれ!」ってつぶやいていましたよ。

そんな渾身のニセモノCM、せっかくですからホンモノと比較してみましょう。

<ホンモノ>

<ニセモノ>

浦ちゃん「わーっ」
桃ちゃん「あれ? なにつくってんの」。
よく見りゃ桃ちゃんと浦ちゃん、髪型が現代風

<ホンモノ>

<ニセモノ>

金ちゃん「ご一緒にディナーはいかがですか?」
キャラの微妙な違いが見て取れます

<ホンモノ>

<ニセモノ>

桃ちゃん「これなに?」
金ちゃん「ネギごはんです」
浦ちゃん「じゃあこっちのは?」

<ホンモノ>

<ニセモノ>

金ちゃん「学校でもらえるのです」
浦ちゃん「ネギが毎月ずーっと?」
あ、金ちゃんの腹掛けも結構つくりがシンプル

<ホンモノ>

<ニセモノ>

桃ちゃん「それどんな学校?」

<ホンモノ>

<ニセモノ>

通して、ムービーでどうぞ。

……という具合に「そっくりさん」ではなく、ニセモノ。あからさまにホンモノとは違います。でもそこが、なんともおもしろい!

日本には「守破離」という言葉があります。茶道や武道、様々な芸術分野での師弟関係を示した考え方。まずはホンモノの型を「守」り、そのなかで生まれた自分のやり方を追求してホンモノの型を「破」り、最後にはホンモノから「離」れて、新たな道を歩むという。つまりは真似されてこそ一流であるという証(いや、自分たちで真似企画を実践してるんですけど)。もしかしたらこのニセモノCM、日本古来の「守破離」の哲学を世に問うという隠れテーマがあるのかもしれません(いや、たぶんそんなものはありません)。

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【TS おもちゃ部】進化したサバゲーで合コン!? いわゆる「サバコン」を開催してみた

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昨今、サバイバルゲーム、略して「サバゲー」がちょっとしたブーム。特に女性プレイヤーの増加も著しく、かつて一部マニア向けの遊びと認知されていたころとは隔世の感があります。何やらサバゲーによる合コン、「サバコン」なる集いもあるのだとか。

しかし、サバゲーで使われているエアガンは、実銃を摸した姿もいかめしく、弾が当たればそれなりに痛いものです。そのため、エアガン以外にもフェイスガードといった防具が必要であるなど、新たに始めるにはハードルが高い面は否めません。

そんな中で登場したのが、タカラトミーの新型ゴム銃「サバコン!」。メーカーによると、もともと「サバイバルコンバット」であるところを、よりポップなイメージにするために短縮し、さらに流行りの「サバコン」にもかけた故のネーミングなのだとか。ゴム弾なので当たっても痛くはなく、かなりの軽装でプレイが可能。さらに「スマホ」と連動させることもできるとのこと。スマホと連動したサバコンとあれば、TIME&SPACE編集部として、これは検証する必要があります。

というわけで、TIME & SPACEではこのたび「TS おもちゃ部」を発足し、「サバコン!」を使った二重の意味での「サバコン」を開催してみました!

今回の参加者は3名。左から刑事キャラ(!?)の私服で参加の編集部のO、唯一のサバゲー経験者なれど運動嫌いの腰痛持ち。知念真里奈さん、作家志望という文系の小柄女子だが、実は空手3段持ち。そしてライターの私、宇都宮は、元自衛官の経歴持ち。と、こんなメンバーで「サバコン!」を遊び倒してみたいと思います。

スマホ未使用、そのままサバゲーレポート

まずは、スマホを使わずにそのままでサバゲーを開始。これまで興味はありつつも、「痛そう」「本物でなくても銃ってやっぱり怖い」、そんなイメージから未経験だった知念さんも、「サバコン!」なら問題なさそう!  超至近距離から手のひらを撃ってみても、輪ゴムでゴムぱっちんされるより痛くありませんから。

ただし、そんな威力なので、飛距離は短めで7mぐらいが限界といったところ。従って、ゲームも遠くからの狙撃ではなく、至近距離からの撃ち合いになります。知念さんいわく、「全然痛くないから怖くない。でもその代わり、当たったのかどうか分からないときがある」。確かに、このへんは良し悪しですね。公平なプレイを追求するなら、目の保護だけは怠らないとして、薄着になる必要があるかもです。

エアガンで必要となるマスク等は無用。でも「サバコン!」なら軽装でプレイが可能です(ゴーグルでの眼球防護は必須です!)

【プレーの結果】

エアガンでは、目の保護だけでなく、マスクを装着して顔面の保護が必要。しかし「サバコン!」なら、顔に当たったとて痛くないのでマスクも無用。恐怖心の薄さから近距離での乱れ打ちになりがちで、エアガンのサバゲーとは異なる感じでした。

しかし、「サバコン」の真骨頂が発揮されるのははここから。スマホをセットして使ってみましょう。

スマホ使用・近未来サバゲーレポート

この「サバコン!」は元々、海外で発売されていた「TECH REKON」を日本向けにローカライズした商品。まず同名のアプリをインストール(iPhone・Android両対応)します。英語表記ではあるものの、簡単なので心配はご無用。

スマホにアプリをダウンロードしたら、専用アタッチメントで「サバコン」本体に取り付けて準備完了。※以下、機能によってはインターネット接続の必要があります

【一人プレイ向け・トレーニングモード】

トレーニングモードは画面に距離ガイドが表示され、ターゲットとの距離感をつかんだ射撃練習ができる。実銃でも、銃本体のクセ・射撃手のクセによって真っ直ぐ狙って撃っているつもりでも、ズレは発生するものです。命中率を上げるにはそのズレを認識し、補正する作業は欠かせないので、銃射撃の経験者としても、これはなかなか本格的な機能だと感じました。

トレーニングモード画面(写真左)

写真はそんな経験者風を吹かして、ここぞとばかりにアドバイスしている図ですが、知念さんいわく、「肉眼だとどこを狙っていいか分からないけれど、スマホをつけると狙いやすくなりますね」とのこと。狙いやすくなるだけでなく、バーチャルな空間でゲームしているような感覚、ゲームへの没入感も上がる感じがします。

ナイトビジョン(左)、通常画面(右)

なお、トレーニングモード以外では画面を「ナイトビジョン」「熱感知」「X線」に切り替えることも可能で、本物の近代兵器を手にしているような感覚になります。まあ、実際はどれも画像上のフィルター効果に過ぎず、実際は「ナイトビジョン風」「熱感知風」だったりするのですが、そこはご愛嬌。大事なのは気分ですよ! 気分!

【一人向け・ゲームモード】

ゲーム画面。レーダーを頼りに、360度全方位から迫り来る敵に対処せよ!

このモードで楽しめるのは、AR表示されたスマホ画面の中で、ドローン風の敵を撃ち落とすゲーム。実際に弾を発射することなく、ゲーム上で弾が出るだけなので、部屋が散らかることもなく、一人での練習にぴったり。画面下部をタッチすれば、本体がなくとも弾が出るので、スマホだけで遊べます。スコアはアプリを通してネット上に掲出され、自分が世界何位なのかも分かるようになっており、これが結構ハマるんですよ。

スマホ使用・最終バトル「フラッグ戦」レポート

トレーニングモード、ゲームモードで各自腕を磨いたところで、刑事コスプレOと知念さん&ライターの迷彩組に分かれて、「スマホハイテクサバゲー」開始といきましょう。マルチプレイから選べるのは「キャプチャー・ザ・フラッグ」「バトルロワイヤル」「チームバトル」の3つ。今回は敵側のフラッグを制圧することが勝利条件の、「キャプチャー・ザ・フラッグ」を選択してみました。

プレイして感じたのは、スマホをセットしたことによる効果の大きさ。画面に方位、残弾数、銃の角度、味方の位置を示すレーダーなど。が表示されており、実用面はもちろんバトルの雰囲気を盛り上げてくれます。さらに、画面のスクリーンショットも保存できるし、チャット機能を使えば、味方との無線通信も可能。現役時代、自衛隊の装備でもこんなのなかったんだよなぁ……。ちなみに、画面のスクリーンショットはスマホのカメラロールに保存されるので、いい具合の写真がとれたらSNSへの投稿もできるんですよ!

画面キャプチャー
左写真・上から右回りに方位、残弾数、角度、チャット、レーダー。右写真・SNS画面

さて、プレイ中継に戻りましょう。われら迷彩チームは敵のフラッグの位置は分かったものの、サバゲー経験者Oの動きを警戒し、なかなか動くことができず、いつしかゲームはこう着状態に。そんな時、レーダーに現れたのは敵のマーク。そう、射撃すると相手チームのレーダーに自分の位置が表示されてしまうのです。フラッグ戦では無理に相手を倒す必要もない……。「知念上等兵、敵はそちらにいない、行け!」。そんな私の通信を聞いた知念さんが一気にフラッグに駆け寄りスマホで撮影、勝利の瞬間です。

銃口付近にある、黒い枠に囲われたものがQRコード

そう、「サバコン!」では、QRコードを読み取ることで、相手のフラッグを抑えたことになるんですね。こうしてスマホキャプチャーで勝敗が決する「近未来バトル」は幕を閉じました。

【プレーまとめ】

やはり、良くも悪くもエアガン使用のサバゲーとは別物の感はありましたが、とにかく安全性が高く、難しい操作も必要ないので、初心者の女性もかなり楽しんでくれたようです。

「スマホを使うところも今時な感じがしますし、初めて顔を合わせる合コン参加者ともコミュニケーションがとりやすそう。銃もいかつくないし、何より痛くないのがいいですね。本気過ぎるサバゲーに抵抗がある私のような女の子だけを集めて、女子会をやってみたくなりました」(知念さん)

どうやら、「サバコン」はまさに”サバコン”にピッタリなおもちゃであるようです。個人的には、これなら子どもと家の中でも遊べるなーなんてことも思いました。

レーダー、チャットなどのやり込み要素を追求すれば、エアガンのサバゲーではできない頭脳的なプレイも可能です。アイディア次第で遊び方もいろいろと広がりそう。運動不足の方などは、手に取ってみてはいかがでしょうか。

「サバコン!VSセット」(7,200円・税抜)
最大25発装填できるハンドガン型ブラスター×2、ゴーグル×2、専用弾30発、GPSフラッグが付属。対戦プレイを始めるならコチラ!

「サバコン! DXセット」(5,980円・税抜)
最大72発装填できる小銃型ブラスターに、ゴーグル、専用弾36発が付属。安定した連射を楽しむならコレ! (写真は本体のみ)

http://www.takaratomy.co.jp/products/sabakon/index.html

<取材協力>

サバゲーフィールドASOBIBA・お台場フィールド
東京都江東区青海1-3-15 ヴィーナスフォート3F Venus OUTLET内
最寄駅:ゆりかもめ青海駅(直結)、りんかい線東京テレポート駅(徒歩3分)
営業:11:00〜21:00
TEL:03-5579-6945
http://asobiba-tokyo.com/fields/odaiba/info

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徹底究明!「携帯電話の声は、本人の声ではない」説は本当!?【前編】 ~人の声が届くしくみ~

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通信業界では、更なる技術向上に向け、日進月歩で研究が進められています。たとえば携帯電話に関しては、2014年に超高速通信サービス(LTE)による音声通話サービス「VoLTE」が登場。通話音声の品質は格段に向上し、より円滑なコミュニケーションが可能となりました。

そんななか、世間では「携帯電話から聞こえる声は、しゃべっている本人の声ではない」という噂が囁かれているのをご存知でしょうか?

そこで今回は、「携帯電話から聞こえる声って、いったいどんなしくみなのか知りたい!」と、KDDI研究所で、音声・音響技術の研究開発を担当している、堀内俊治氏へインタビューを敢行。前後編に分けて、この噂の真相を解明します! お伝えするのは、学校の理科室でおなじみの私、人体模型です!

モ「T&S読者の皆さんはじめまして。人体模型です。皆さんは、「携帯電話から聞こえる声は、しゃべっている本人の声ではない」って噂を知ってますか? 私も以前ネットで見て気になっていまして、今回はその真相を探るために、埼玉県はふじみ野市にあるKDDI研究所にやって来た次第です。」

 

ピンポーン。「あ、堀内さんにアポ取っている人体模型です」
 

「人体模型さん、お待ちしておりました。会議室へどうぞ」受付のお姉さんが笑顔で対応。かわいいなあ。

モ「おじゃましまーす。さすがKDDI、研究所広いっすね。すれ違う社員さんがみんな、僕のことを怯えた目で見ているのは気のせいかな? 会議室は……っとここだな。コンコン(ノック)。」

堀内「これはこれは人体模型くん。よく来てくれたね。KDDI研究所の堀内と申します。」

モ「はじめまして、人体模型です。あ、いま名刺切らしちゃってて。すいません。」

堀内「(名刺あるんだ……) 見るのは小学生のとき以来だけど、あいかわらず剥き出しなんだね。」

モ「仕事なんで、仕方ないんすよ……。あ、今日は例の噂の件、よろしくお願いします。」

堀内「はい、お話は聞いていますよ。」

モ「さっそくですけど、「携帯電話から聞こえる声は、しゃべっている本人の声ではない」って本当なんですかね? 聞いたときは結構衝撃を受けましたけど。」

堀内「人体模型くん、噂が本当かどうかを結論づける前に、まずは人の声のしくみの説明が必要です。」

モ「え〜、焦らすパターン……。まぁ時間あるし、いいですけど。でも「人の声のしくみ」って、いまいちピンとこないんスよね。」

堀内「つまり、人の声はどのようにして出しているのか? ということです。」

知っているようで知らない! 通話の大前提「人の声のしくみ」

堀内「ご存知の通り、人の喉の奥下には「声帯」という器官がありますね。……人体模型くん、ちょっと失礼。」

モ「あっ……。」

堀内「顔半分だけ借りますね。声というのは、まずこの声帯が振動するかしないか、そして通り道となる喉、口や鼻の形、舌、唇や歯の位置を変えることで、普段聴こえるような音として出てくるんです。」

①肺からの呼気により、音源が作られる。声帯の振動は、実はここでは「ブー」というようなブザーのような音で、音の高低の違いしかないのだ。
②喉、口や鼻で音源を共鳴させ、舌、唇や歯で空気中に放射する。
③人が話す声(音波)になる。

堀内「そして、その声というのは、大きく「有声音」と「無声音」に分類できます。」

モ「……「有声音」と「無声音」?」

堀内「有声音とは、母音をはじめとして、聴き取りやすい「ア」のような音。無声音とは、ただ空気を吐き出したような「スッ」「シッ」のような音のことです。もっと言うと、有声音とは声帯の振動を伴う音で同じ波の繰り返し、無声音は声帯の振動を伴わない音のことです。」

モ「声帯が震えるか震えないかで、声の出方が変化するってことスかね。声帯がないと、声はつくれないから。」

堀内「そうですね、それが基本です。」

モ「病気でやむを得ず、声帯を切除した患者さんでも、声を出せる方法があるって聞いたことありますよ。」

堀内「はい、それは”ブー”と振動する棒を利用する『人工咽頭』ですね。声帯を模擬した電気機器を喉に押し付けることで、発声を可能にしているんです。まさに、この人体のしくみを使った発声法です。」

モ「「声は口から出ている」ってつい思いがちだけど、声帯がかなり重要な役割を果たしてるってことッスね。よくわかりました。で、その声のしくみと、電話の通話ってどんな関係があるんです?」

噂は本当だった! 携帯電話から聴こえる声は、まさかの”合成音声”

堀内「大変大きな関係がありますよ。本題に入りましょう。たとえば固定電話だったら、人の声、つまり口から出した声をそのまま届けています。原理的にはね。」

モ「??? 電話で「人の声をそのまま届けている」って、つまりどういうこと? 糸電話みたいに、近くでつながっているわけじゃないし……。」

堀内「そう、糸電話と同じようなことです。糸が震えて声が届くように、固定電話では声を電気の波形に変え、電線に乗せて送っているんです。」

モ「ほほう。じゃあ噂は間違っていて、電話はやっぱり自分の声が相手に届いている、ってことッスね! あ〜スッキリした! 今日はありがとうございました!」

堀内「いやいや人体模型くん、ちょっと待って。このしくみは、携帯電話、つまり無線となると違っているんですよ。」

モ「なん…ですと……?」

堀内「携帯電話で通話をするときには、波形をそのまま届ける固定電話と違って「ハイブリッド符号化方式」という方法を使っています。そこでは、原理的には「本人の声に似て聴こえる声」を相手に聴かせているんです。限りなくの本人の声には近いけど、厳密には「つくられた声」なんです。」

モ「じゃあ、噂は本当ってこと……?」

堀内「携帯電話に関しては、事実です。」

モ「そうなのか……。でも僕、理科の先生に遅刻の電話をするときは、まちがいなく先生の声に聴こえますよ。それもつくられた声っていうことなんですか?」

堀内「はい、これが技術のすごいところですね。厳密には本人の声ではないけど、限りなく本人の声に近い声になっています。
えーと、携帯電話同士の「声が届くしくみ」は後から説明するのだけど、せっかくですから同じ合成音声でも分野の違うもののしくみから、説明していきましょう。」

モ「まだ焦らす……。でもなんか興味が湧いてきましたよ!」

合成音声の種類とその使い分けを徹底解説!

堀内「同じ合成音声でも、分野の違うもの。それは皆さんの身近なところにある、Siriや、初音ミクのことです。」

モ「Siriや初音ミク。あの2人は明らかに合成音声って感じだけど、流暢に人間の言葉を話しててすごいなぁって思ってました。」

堀内「あの2つは、もともと声優さんがいて成り立つ合成法を使っているんですよ。」

モ「声優がいるの!?」

堀内「そうそう、SiriにはSiriの声優さんがいて、初音ミクには初音ミクの声優さんがいます。でも、そうとは思えないくらい、いろんな言葉を話すでしょう?」

モ「まさか、あらかじめ声優を使って全部の言葉を録音しているってことッスか……!?」

堀内「それが違っていて、この合成方法というのは、声優さんの声をひと通り収録したら、それらの素材をつなぎ合わせることで、多様な発声表現を可能にしています。」

モ「なるほど……Siriや初音ミクは、声優さんの声なんですね。で、携帯電話がそのしくみと違うっていうのはどういうことです?」

堀内「携帯電話には、声優がいないんです。携帯電話の声は確かに合成音声だけど、はじめに説明した人間の発声のしくみを応用して、限りなく本人に近い声をつくり出しています。これから、その方法を説明しますね。」

普段、なに気なく発している私達の「声」について、より深く知ることができた人体模型くん。堀内さんによると、一口に合成音声をつくると言ってもいろいろな方法があるようです。

続く後編では、携帯電話で使われている合成音声が一体どのようなしくみなのか、ちょっとマニアック(!?)なしくみを、デジタル知識とともに解説していきます。後編では、堀内さんの相棒”模型くん”も登場! 仲良くなれるかな?

関連リンク

au VoLTE(ボルテ)
KDDI研究所HP
音声合成ソフトウェア「N2」

※掲載されたKDDIの商品・サービスに関する情報は、掲載日現在のものです。商品・サービスの料金、サービスの内容・仕様などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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スマホを5分でUV(紫外線)除菌する方法

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毎日持ち歩くスマートフォン。もはや生活のパートナーとして欠かせない存在ですが、思いのほか、雑菌が付着しているのをご存じでしょうか? 操作する度に消毒するのも手間だし、ウェットティッシュやハンカチで拭いたとしても、相手は菌やウイルス。ディスプレイの汚れや曇りは取れても、除菌することはなかなか難しい。いつでもスマホを清潔に保つのに、何かいい手はないもんですかね?

その問題を解決するのが、モバイルケース・アクセサリー専門の株式会社「ロア・インターナショナル」が、先日リリースした「Dr.カプセル」。手軽にスマホの除菌が行えるというアイテムで、本体に内蔵されたUVランプから、紫外線のなかでも除菌効果の高いUV-Cを照射するというもの。愛用のスマホに使用することで、スマホに付着している雑菌の多くを除去してくれるという。第三者機関「K .C. Laboratories」が行った実証試験では、大腸菌や黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌、緑膿菌の4種に対し、なんと99.9%の除菌を確認できたとか。すべての菌に対して有効というわけではないようですが、日常生活を過ごすうえなら十分な効果といえそうです。

使い方はいたって簡単。スマートフォンに本体をかぶせるように置き、スイッチを入れて5分間待つだけ。正面のLEDランプが消灯すれば除菌完了! 端末を裏返して再度作動させれば、背面だって抜かりなく除菌できます。本体はコンパクトなので、学校やオフィス、リビングなど、使用する場所を問いません。より効果を高めるには、朝と晩、1日2回の使用がオススメだそう。対応するスマートフォンのサイズは、iPhone 6 Plusをはじめとする大型サイズにも対応しています。

約30分のフル充電でおよそ10回のUV除菌が可能。また、付属の充電用USBケーブルを使えば、ノートパソコンからの充電も可能。もちろん、充電しながらの使用だってOK。お値段は3,980円(税抜き)です。

毎日使うものだからこそ、常に清潔に保っていたいもの。食中毒やインフルエンザの要因となり得る菌をしっかり除去できるとなれば、安心にもつながりますね。オフィスに置いて、みんなでシェアするのもいいかも!

関連リンク

ROA スマートフォンUV除菌器 Dr.カプセル

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【ネット系女子!】日本一の女子高生プログラマーはどうやって誕生したのか? 山本文子さん

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「プログラマー」という言葉を聞いて、あなたはどんな人物を思い浮かべるだろうか? メガネをかけ、日夜何台ものモニターを前にキーボードを打ちまくる男性像? そんな先入観を打ち壊す、いま注目の超若手女子プログラマーがいるのをご存知だろうか。

今、ネットを騒がせている女性を探す「ネット系女子!」連載の第1回目は、プログラミング界のホープである山本文子(やまもと ふみこ)さん、16歳。なんと現役の女子高生である。

一見普通の女子高生に見える山本さんだが、実は彼女、「アプリ甲子園」という中高生のためのスマートフォンアプリ開発コンテストで優勝した経験のあるれっきとしたプログラマーなのだ。2014年の大会で優勝を勝ち取り、名実ともに「日本一デキる女子高生プログラマー」となった彼女は、そもそもなぜアプリ開発に興味を持ったのか。直接話を聞いてきた。

高級旅館の娘、プログラミングをはじめる

1月某日、我々編集部がやってきたのは、山本さんのご実家である神奈川県の高級旅館。笑顔で出迎えてくれた山本さんは、紺のプリーツスカートにセーター姿とザ・女子高生のいで立ちだ。すごく足が寒そう。

――山本さん、今日はよろしくお願いします。まずは山本さんのような現役女子高生がなぜアプリ開発をはじめたのかお聞きしたいのですが、スマホっていつごろから使っているんですか?

「はじめて携帯電話を持ったのが小学4年生でした。スマホデビューは中学受験が終わったあとだったので、その2年後の小学6年生の終わりくらいだったと思います。ずっとXperiaを使っていたんですが、中3の終わりに当時作っていたアプリの実機テストをするためにiPad miniを買ってもらったんです」

――ということは、中3の時点で既にアプリ開発をしていた?

「そうですね。はじめてプログラミングに触れたのが中3の夏でした。そもそものきっかけは、通学中に見ていた『NAVERまとめ』サイトで、同い年の角南萌さんがアプリ甲子園で優勝したのを知ったことです。私、中学時代ずっとバスケをやっていて、はじめは高校に行っても続けるつもりだったんですが、家から高校までがとても遠くて、朝練に出るためには毎日朝5時前の電車に乗らないといけなかったんです。さすがにそれは無理だと思って、高校に入ったらバスケを辞めてなにか別なことをしようかなと。そこで、日課になっていた通学中のNAVERまとめのチェックをしているとき、ふと『アプリ』って検索窓に打ち込んでみたんです。すると予測変換で『アプリ 開発』って出てきて、アプリが自分でもつくれることにビックリしちゃって……」

――そこで、自分でもチャレンジしてみようと。

「はい。調べてみると、同じ年くらいの子たちでアプリをつくっている人って意外とたくさんいたんです。2012年のアプリ甲子園で優勝している角南 萌さんも、私と同じ年で、『同い年でこんなことやってる子がいるんだ!』と衝撃を受けました。それで、Life is Tech !という中学生、高校生向けのプログラミングスクールに通い始めたんです」

予選の時は、毎晩泣いてました

――アプリ甲子園で優勝したときの作品「OCTAGON(オクタゴン)」はどのような経緯で生まれたのでしょう?

「元はスクールでつくっていた作品なんです。はじめて自分でアプリをつくることになって、どんなものにしようか考えていたんですが、今出回っているようなツール系のアプリに無理やりオリジナルのコンセプトを乗せたようなものより、自分が純粋に使いたいものにしたいと思いました。そこで、当時ハマっていた単純な計算ゲームをベースに、なにも考えずスワイプするようなゲームにして、OCTAGONが生まれたんです」

山本さんが開発したゲームアプリ「OCTAGON」。中央のアイコンと同じ色の角に向かってひたすらスワイプする、シューティングならぬ”しゅっティング”ゲームだ

――OCTAGONを引っさげてアプリ甲子園にチャレンジしたときは、優勝する予感はしていましたか?

「まさか! 単純すぎるこのゲームで優勝できるなんて少しも考えませんでした。ただ、ダメだとしても失うものはなにもないので、とりあえずチャレンジしてみようと。それで運よく2次審査に進んだんですが、そこではプレゼンがあるんです。もちろん大人の人の前でプレゼンすること自体初めてだったんですけど、経験がないからこそプレゼンは誰よりも気合を入れようと思って、資料づくりに取り組みました。でも、スクールの先輩に見てもらってもダメ出しされるばかりで……あのときは本当に辛くて、毎晩泣いてました(笑)」

「バスケの人」から「パソコンの人」に……

――しかしその努力の甲斐あって、結果優勝を勝ち取ったわけですが、優勝してからなにか周囲やご自身のなかで変わったことはありましたか?

「私自身はなにも変わっていないんですけれど、周囲の目が本当にガラッと変わりました。学校の友達からは、優勝するまで『山本さんはバスケをやめて、一体なにをやってるんだろう?』と不思議に思われていたみたいなんですが、優勝したことがニュースになって『バスケの人』から『パソコンの人』になったみたいです。それと、両親の理解を得られたことは、いちばん優勝してよかったと思ったことかもしれません」

――それまでご両親は山本さんのアプリ開発をどう思っていらっしゃったのでしょう?

「基本的に、私がやりたいと思うことを否定する両親ではないんですが、特に父は”超”がつくほどのアナログ人間。スマホも持っていないし、パソコンも打てないんです。そんな父は、私が急にバスケをやめて、毎日パソコンでカタカタとやっている姿を見て『引きこもりになったのでは……』と心配していたそうなんですが、その疑いも晴れました(笑)。それと、『文子の商売道具なら』と新しいMac book proも買ってもらえたんです」

――あれ? それまではどんな環境で開発していたんですか?

「スクールに入るときに買ってもらったMac book Airを使っていました。でも、4GBしかないもので、そのマシンでコードを書くためのXcodeとIllustrator、Photoshopまで同時に起動していたので、酷使がたたってしょっちゅう固まっていて……あ、でも新しいMac book proはメモリもストレージも最強のやつなんで、今すごくハッピーなんです!」

デジタルが進化するからこそ、人間らしいことがしたい!

――最近はどんなことをされているんですか?

「今はもっぱら、OCTAGONのアップデート作業です。授業が終わったらソッコーで家に帰って、それから自室にこもってカタカタとやっています。優勝した当時のものは、今見返すとデザインもUIもダサすぎて、本当は消してしまいたいくらいなんです……。今は挙動ももっとスムーズにしたくて、イチからつくり直しています。ここ1年くらいでデザインの勉強に力を入れてきたので、特にデザインの部分は手を入れたい要素です。あのころの私が本当にセンスがなかったことを痛感しています(苦笑)」

――デザインにも興味をお持ちなんですね。

「そうなんです。今、毎年3月に赤坂BLITZで開催される高校生イベントのデザイン班長とPV班長をやっていて、ロゴやイベントスタッフのパーカなどのデザインをしているんです。優勝したことがきっかけで、こうして世間と関わりながら開発をしたりデザインをしたりアウトプットする機会をいただけて、自己満じゃないモノづくりができることに本当にありがたく思っています」

――では、これからもっとチャレンジしたい分野はありますか?

「最近はメディアアートの分野に興味があるんです。Perfumeの舞台演出でプロジェクションマッピングやデジタルサイネージを手がけているライゾマティクスさんのワークショップに去年、参加して、ちょっとだけメディアアートの開発を経験させてもらったんですが、それがすっごく楽しくて! 大学に入ったら、そんな研究がしたいなぁと思っています」

――なるほど、夢が広がりますね! では最後に、山本さんがイメージするデジタルの未来予想図をお聞かせいただけますか?

「これからスマホも、ウエアラブルガジェットも、今よりもっともっと便利になっていくと思います。それに、あと30年もすれば人工知能が人間を超えるとも言われているし、それなら近い将来、今私たちがやっているような単純作業はみんな機械がやってくれるようになると思うんです。そのときに大事なことって、それこそデザインだとか、人間の感性があるからこそできることなんじゃないかと感じています。私も10年後、20年後、デジタルの世界がどうなっているのか楽しみです!」

終始目を輝かせながら、話してくれた山本さん。こんな女子高生がプログラミング界で活躍すれば、いずれ私たちのプログラマーに対するイメージもガラッと変わってくるのかもしれない。

山本文子(やまもと・ふみこ)

1998年生まれ、日本女子大学附属高等学校所属。「アプリ甲子園 2014」にて、しゅっティングゲームアプリ「OCTAGON」で優勝。使える言語はObjective-CとWeb回りも少々。最近購入したお気に入りガジェットはマイクロソフト社のKinect。愛用するカメラはOLYMPUSのOM-Dシリーズ。好きな雑誌はViVi。趣味は筋トレとK-Pop

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集めたチリを”吸い取ってくれる”ゴミ箱が楽チン

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提供:BRUNO

家の掃除をするとき、ほとんどの人は電気掃除機を使うだろう。だが、重い掃除機を引っ張りだすのが億劫だったり、大きな音が気になって夜遅い時間に使えないといった理由で、ついつい掃除をサボりがちになってしまうという人も多いのではないだろうか。

床の上を奇麗にするだけなら、ほうきを使って床を掃く方がずっと手軽だ。掃除機よりもずっと軽いし、音もしないので時間も選ばない。問題は掃き集めたゴミやホコリの集め方で、ちり取りを使っても細かいゴミが残ってしまう。

美容院や理髪店など、ほうきを頻繁に使う店には、壁にバキュームの口が設置されていることがある。掃き集めた髪やゴミをそこに集めれば、ちりとりを使わなくてもゴミが処理できるのだ。

提供:BRUNO

こんな便利機能を家庭でも活用できるのが「bruno」。”世界初”の掃除機機能付きゴミ箱で、通常価格249ドルのところを、現在179ドルで予約販売中だ。下の部分についている掃除機にゴミを履き入れることができ、上の蓋を開ければ普通のゴミ箱としてゴミを捨てることができる。重い掃除機を引っぱり出さなくてもいつでもほうきで掃除ができ、ちり取りですくい切れない細かいゴミにイライラしなくなる。

スマホ(iOS/Android)アプリと連動して、中にセットしたゴミ袋がいっぱいになったり、予備の袋がなくなってきたら知らせてくれたりする。そのうえ、ゴミの日も教えてくれる。将来的には、勝手に注文してくれるようになるそうだ。

ちなみに、auもスマホアプリと連動してゴミの日をお知らせしてくれるスマートゴミ箱「Dust bin」を販売している。「掃除」「ゴミ出し」のように、快適な生活のためには大事だけれども、つい億劫で忘れがちなことを助けてくれるこのガジェットには注目したい。

関連リンク

bruno

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【おもいでタイムライン】第3回 2007〜2004年、多機能化? ガラケー化?

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日本で初めての携帯電話「ショルダーホン」が発売されてから、丸30年が過ぎました。そして携帯電話の進化と同時に、私たちのコミュニケーションも大きく変化してきました。携帯電話の歴史は、コミュニケーションの変遷の歴史でもあるんです。

では、一体どんなふうに変化してきたのでしょう?

TIME & SPACEがお届けする、携帯電話の歴史30年を振り返るサイト「おもいでタイムライン」との連動企画の第3回は、2007〜2004年までをさかのぼってみます。

携帯電話はさまざまな機能を搭載してきました。インターネットとメール機能にはじまり、カメラ、ミュージックプレイヤー、ワンセグ、そしておサイフ機能まで! それら「多機能化」がもっとも盛んになったのがこの時代でした。海外と比べても、日本の携帯電話があまりにも多機能すぎて、日本独自の進化を遂げた「ガラパゴス・ケータイ=ガラケー」なんて言われたこともありましたっけ。……でもこの時代、新機種が発売されるのが楽しみだったんですよね。

■おもいでタイムライン
http://time-space.kddi.com/omoide/index.php

おサイフケータイ®とワンセグ放送

この時代の携帯・スマホは?
「W32H」(2005年発売)
→このスマホの「おもいでタイムライン」記事へ

JR東日本がSuicaを導入したのが、2001年。ソニーが開発した非接触型ICカード技術「FeliCa」を採用しています。最初は管内の限られたエリアでしか使用できませんでしたが、徐々に区間を広げました。その後、全国のJRや私鉄で相次いでオリジナルの非接触型ICカードを導入。

自販機や駅構内の売店など、カードでピッと決済する人が増えてきて、後には、コンビニとかスーパーなど、使えるシーンもどんどん広がりました。きっぷを買う手間も省ける上に、買い物では小銭をじゃらじゃら持たずに済むし、レジで背後のお客さんからのプレッシャーも受けずに済むし、いやホント便利になったものです。

そんな「FeliCa」技術を使った「EZ FeliCa」サービスを、auが「おサイフケータイ」として初めて搭載したのが、2005年に発売された「W32H」と「W32S」。まだまだ街中で、非接触型カードで支払える機会は多くなかったのですが、これによって文字どおり、お出かけは「ひとまずケータイさえあればOK」に。手ぶら派はもう大歓喜したものです。

おサイフケータイ®導入の翌年2006年には世界初のワンセグケータイが登場しました。ついにテレビ機能まで携帯電話に搭載されたわけです。

「W33SAⅡ」(2006年発売)日本初のワンセグ対応携帯電話。従来のアナログテレビ放送を受信できた

サクッと天気予報やニュース見るにも便利だったし、折しも2006年にはサッカーのワールドカップドイツ大会が開催。残業していても、会社にいながら試合のハイライトを見られたので、ホント重宝しました。

開いてディスプレイ部分を180度回転し二つ折りにできるようになったり、テレビを見る時だけディスプレイを90度回転させ、ヨコ型画面で視聴できたり。テレビ機能の搭載で、携帯電話のフォルムも随分変わりましたよね。

ミュージックプレイヤーにもなった!

この時代の携帯・スマホは?
「W42S」(2006年発売)
→このスマホの「おもいでタイムライン」記事へ

auが「着うたフル®」のサービスを開始したのもこの時代、2004年のことでした。

音楽再生機能を搭載したケータイは、2000年に日本で初めてauが発表。以前の着メロが、そのままアーティストの歌声になったのは、実は2002年にスタートしたauの「着うた」からでした。

1曲まるまるフルコーラスを落とせるようになったのが2004年の「着うたフル®」。もちろん着信音やアラームとして設定できるんですけど、これってつまり携帯電話における音楽配信サービスの”はしり”ともいえますよね。

その後、2005年にiTunes Music Storeが日本でサービスを開始。2006年にはauの「LISMO」がスタートし、携帯電話をプラットホームとして、音楽、ビデオ、電子書籍といった配信サービスが一括して利用できるようになりました。

一方で、メールに写真に音楽、動画と、通信データ量は急速に増加。通信回線の高速化が叫ばれるようになったのもちょうどこの頃でした。

デザインケータイという新ジャンル

この時代の携帯・スマホは?
「talby」(2004年発売)
→このスマホの「おもいでタイムライン」記事へ

雑誌「BRUTUS」「Casa BRUTUS」(マガジンハウス)などが牽引役となり、イームズがブームになったのは2001年。上野の東京都美術展で行われたイームズ回顧展は、門の外まで入場待ちの列ができたほど。「イームズ」「ミッドセンチュリーモダン」「北欧デザイン」などのブームは、いろいろなプロダクトに対して「そこにデザインがあるか否か」を見つめ直すという新しい価値観を生みました。

デザイン文具にデザイン家電、そうそう、デザイン旅館なんてのも現れましたっけ。「誰がデザインしたか」がある種、ブランド化するようになってきた時代でもありました。

実は、通信業界ではいち早くauが2003年にプロダクトデザイナーの深澤直人とコラボして「INFOBAR」を発表しました。この「au design project」を本格化させたのも2007−2004のこの時代でした。プロダクトから建築まで手掛ける世界的なトップデザイナー、マーク・ニューソンを迎えて発売された「talby」の、シンプルでクリーン、そしてモダンなデザインは、世の好き者だけでなく、とくにデザインに興味を持っていなかった人の心も虜にし、「日常的に使用するアイテムこそ、デザインコンシャスである重要性」を認知させました。

関連リンク

おもいでタイムライン

※掲載されたKDDIの商品・サービスに関する情報は、掲載日現在のものです。商品・サービスの料金、サービスの内容・仕様などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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【おもいでタイムライン】第2回:2015〜2011年、アプリ・ケーション革命の時代
「別れがあるから、また会える」。春にぴったりの、"ほろりとする"ムービーをどうぞ。
旅立ちの季節。携帯電話とともに、しばし思い出を振り返る「おもいでタイムライン」、公開です。

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【検証】5分で手続き終了!? 「auでんき」に乗り換えてみた!

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いよいよ4月1日から始まりましたね! 電力自由化。「TIME & SPACE」でも何度か取り上げていたので、料金が安くなるとか、好きな電力会社を選べるといった、何となくのイメージはつきますけど、正直、詳しくは理解していない、という編集部員のFです!

「いま忙しいし、しばらく様子見♪」と、低みの見物を決め込むつもりでしたが、編集長から「乗り換え手続きの体験レポートしてきて。いますぐね」のひと声。メリットはいろいろとありそうだけど、実際の手続きについてはさっぱりわかりません。このタイミングでの乗り換えもまた天命と受け止め、さらに家庭の事情で少しでも電気代をおトクにするために、「auでんき」への乗り換え手続きをしてみることにしました。

今回、伺ったのは、旗艦店の「au SHINJUKU」。こちらが検針票。東京電力なら「電気ご使用量のお知らせ」のこと

さっそく最寄りのauショップにやってきました。必要なのは電気料金の検針票。何しろ電力会社の乗り換えですからね。手続きは面倒だったりするんでしょうね。それなりの時間がかかるだろうなってことぐらいは覚悟して臨みましたよ。

今さら聞けない!? 電力自由化について根掘り葉掘り……

F「こんにちは〜。「auでんき」に乗り換えたいんですが。」

木「承知しました。では、こちらにお掛けになってください。」

対応してくれたのは、au SHINJUKUの木村紗綾さん

F「と、その前に、電力自由化がよくわからないのでアレコレ聞きたいんです。」

木「はい。そういったご相談をされるお客さまも多いですよ。」

F「結構気になっているのは、会社を乗り換えたら停電とか、電気が暗くなったりしないかとかなんです。電気、しっかり送られるんですかね? 小さい頃から暗闇がマジでダメなんですよ。」

木「送電はこれまでどおり、地域の電力会社が行うので、「auでんき」に切り換えたから停電が増えたとか、電気が暗くなったりとかはありません。電気の品質は変わりませんよ。万が一、停電が起きた場合も、電力会社が責任をもって対応する仕組みになっています。」

F「え、じゃあauはどういう役割なんですか?」

木「そうですね、電気代の支払いに関する部分を受け持つというイメージがわかりやすいかもしれません。支払いをはじめ、「auでんき」のサービス全般に関する質問はKDDIにお問い合わせいただくことになります。」

F「じゃあ、万が一、万が一ですよ、auがなくなった場合……電気は届くんですかね。」

木「はい、会社がなくなったり、サービスを止めた場合でも、電気は電力会社からしっかりと送られます。」

F「ですよね〜。あと、うちは賃貸の一戸建てだけど、賃貸でも大丈夫ですか?」

木「はい。賃貸でも大丈夫です。マンション・アパート・戸建てにかかわらず、賃貸でも個別に電力会社と契約を結んでいれば乗り換えできます。ただし、マンションによっては、マンション全体で電力を一括契約しているケースがあります。その場合は、「auでんき」へのお申し込みはできません。」

細かい質問にも丁寧に答えてくれた木村さん。ありがとうございます!

F「そのあとで引っ越したらどうなるんですかね?」

木「その場合は、お客さまセンターでお引っ越しのお手続きを承ります。お手続きの内容としては、現在のご契約を廃止し、お引っ越し先のご住所で「auでんき」のご利用手続きを行います。「auでんき」は、沖縄県や一部の離島を除いて、全国のどこにお引っ越しされても引き続きご利用いただけますよ。」

F「なるほど。解約条件はあるんですか?」

木「はい。1年以上の利用を条件にしていて、1年未満でご解約の場合は2,000円の解約違約金を頂戴しています。ただ、お引っ越し先でも引き続き「auでんき」をご利用いただける場合や、沖縄県や一部離島など「auでんき」の提供エリア外へのお引っ越しの際には解約違約金はかかりません。」

F「引っ越し先でも「auでんき」に契約すれば解約違約金はナシと。要するに、電力会社を変えるってことは、電気を供給する仕組みは変わらずに、支払先が変わるってことなんですね。」

「auでんき」に乗り換えると、年間8,318円のキャッシュバック!?

F「で、いちばん気になるのは、一体どれくらいおトクになるかですよ。」

木「では、シミュレーションをしてみましょう。えーと、平成28年2月の請求予定金額が1万9,577円で、そこから再エネ発電賦課金と口座振替割引、燃料費調整額を除いて、ポチポチポチと……。出ました! 「auでんき」なら、1年で8,318円おトクになります。」

F「乗り換えるだけで、月に約700円が懐にチャリーンですか! ビール3本はタダで飲めますね! ……うん、悪くない。「auでんき」の割引ってどういう仕組みなんです?」

木「はい。「auでんき」では、auのケータイやスマートフォンなどを使っていれば、「auでんきセット割」が受けられます。電気料金自体はこれまでと同じ※ですが、電気料金に応じて「au WALLET プリペイドカード」に一定の割合で電子マネーとしてキャッシュバックされるというサービスです。
※地域の電力会社の従量電灯契約(口座振替割引を除く)との比較。2016年4月現在の電力会社との比較

F「持ってますよ「au WALLET プリペイドカード」! コンビニやネット通販で使ってます。」

木「ありがとうございます。キャッシュバック率ですが、1カ月あたりの電気料金が「5,000円未満は1%」「5,000円以上8,000円未満は3%」「8,000円以上は5%」と、電気料金によって変化するんです。つまり、どなたでも必ずキャッシュバックされるんです。」

F「ほうほう。」

木「電気を販売する会社によっては、使えば使うほど割引率が上がっておトクになるプランがあります。でもその場合は、あまり使わない月のおトク度が低くなったり、場合によっては割高になることもあるんです。一方、「auでんきセット割」なら、たくさん使う月やあまり使わない月も、必ずおトクになります。」

F「うちの場合、春や秋は電気代が安いけど、それでもさらに安くなるってことか……。よし、決めた! 「auでんき」乗り換えます。手続きオナシャス!」

手続きはなんと5分で終了!!

木「では、Fさんは、現在の電気ご契約者さまご本人さまでよろしいですか。」

F「はい。こう見えて大黒柱です。」

木「本日は「2016年1月以降の検針票」をお持ちいただきましたので、「印鑑」「免許証や保険証などの本人確認書類」はお持ちですか。」

auショップで乗り換えるときは、検針票を忘れずに! ちなみにauユーザーじゃなくても、同居している家族がauのケータイを使っていて、「au WALLET プリペイドカード」を契約していれば、「auでんき」に加入できるとか

F「はい、どうぞ。さて、次は何をしましょう?」

木「こちらの重要説明事項で、途中解約の条件などについてご説明します。ご納得いただけましたらサインをお願いします。」

F「納得しました。サラサラッとサイン。」

木「では、オンラインで申し込みを行います。あと、検針票の控えを取らせてください。」

F「はいはい。」

木「最後に、今後は、「auでんき」の料金とスマホの料金をまとめて請求されるようになるので、その書類にサインをお願いします。」

F「サインしますよ。」

木「これで、手続き終了です。」

F「えっ!? まだ5分くらいしか経ってないですよ。」

木「あ、忘れてました。」

F「ですよね。いくら何でも早すぎる。」

木「これ、検針票をもってauショップに来店された方にお渡ししているプレゼントです。auでんきに乗り換えいただかなくてもお配りしているのですが、どうぞ!」

auでんちはお一人さま1つまで。各店舗で在庫がなくなり次第、終了です!

F「「auでんち」……なるほど、「auでんき」とかけてね。単3が2本。息子のプラレールの電池が切れてたからこりゃ丁度いいね! ……って、忘れてたのはこれですかッ!!」

木「はい、手続き自体はすぐに完了します。全国すべてのauショップはもちろん、インターネットからも手続きができますよ。」

F「5分もかかってないとは恐るべし。実は裏でスタッフ同士が手続きのタイムを競ってたり? ……してませんよね。で、これで家に帰ったらもう「auでんき」になっているのか〜。」

木「いえ、そうではないんです。いま乗り換えの手続きを行いましたが、この手続きを受けて、現在ご利用中の電力会社との切替手続きと、KDDIのご契約手続きが完了したら、「ご利用開始のご案内」をお送りします。そのご案内に記載されている日付から「auでんき」の利用が始まります。そして、現在の電力量計がアナログメーターの方は、ご利用開始前までに、「スマートメーター※」に交換されます。
※通信機能を搭載することで、電力会社などのサーバーに電力の使用状況を送信できる電力量計。既にスマートメーターの場合は、交換はありません

F「えー、交換に立ち会う時間なんてないですよ(ウソだけど)。」

木「大丈夫です。立ち会いは基本的には必要ありません。乗り換えが完了したら、電気使用量や電気料金を”見える化”できる「auでんきアプリ」をダウンロードして使ってみてください。電気料金の予測や電気料金が確定したときに通知する機能などは便利だと思いますよ。」

F「わかりました! アプリもソッコーで試してみますね。では木村さん、今日はありがとうございました!」

木「こちらこそありがとうございました。」

……それにしても、電力会社を変えるって一生に一度の大イベントだと思ってたけど、こんなにアッサリ手続きが終わるなんて驚きでした。auショップの木村さんも、ちょっとした疑問に丁寧に答えてくれたので、納得&安心して乗り換えることができました。auショップでは、「2016年1月以降の検針票」を持って行けば無料で電気料金の診断もやってくれるので、興味がある人は足を運んでみては。で、僕は「auでんき」に切り替わったら、続編をレポートしたいと思います!

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世界のドローン28 飛行機に持ち込めるサイズに「折り畳める」ドローン登場!

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アフリカのサバンナやアラスカの荒野の上空を飛ばして、ダイナミックな大自然の映像を鳥の視点から撮影する――高画質カメラで自然の風景を撮るドキュメンタリー映像作家やジャーナリストにとって、今や空撮の際の必需品となりつつあるドローン。しかし、ネックなのは、移動中の飛行機に手荷物として携帯可能なサイズに折り畳めるドローンが無かったことだ。

その悩みを解消したのが、ProDrone Technology社の「Byrd (バード)」だ。プロペラのついた4本の手の部分をすべて折り畳むと、iPadに近いサイズになる。厚さは10cmほどのバックパックにも入る大きさで、空港のセキュリティチェックの保安検査機を通しても大丈夫だ。

Byrdドローンを広げたところ

折りたたむとiPadサイズになる

1回の飛行時間は、エントリーモデルのStandardで25分、上位モデルのPremiumで29分となっている。従来のドローンの飛行時間は最長20分前後のものが多かったが、それを10分近く引き延ばした。

コントローラーは2つでセットになっており、1つのマスターコントローラーが、もう1つのコントローラーの指令をオーバーライド(上書き)できるようになっている。つまり、初心者が使っているコントローラーの動きを経験者が制御し、ドローンが落ちないようにコントロールできるのだ。

「例えば、親が子にドローンの使い方を教える場合に最適です。1つのコントローラーを交互に使って、初心者がこわごわ飛ばすのではなく、お互いが1台ずつコントローラーを自分で持って操縦できるため、ドローンが墜落する危険なしに、子供が安心して操作を覚えられます」と、同社の宣伝担当者は言う。

2つのコントローラーは、プロのフォトグラファーが映像を撮りたいときにも重宝する。ひとりが操縦に専念し、もうひとりは、コントローラーにタブレットを装着して映像の写り具合をチェックするのに専念するという分業が可能だ。

面白いのがパニックボタン機能。万が一、空中のドローンを見失ってしまった場合、コントローラーのパニックボタンを押せば、自動的にドローンが手元に帰ってくる仕組みだ。

「センサーが地上までの距離を自動的に計測して飛行するので、万が一、GPSのシグナルが届かないような秘境でパニックボタンを押しても、確実に元の場所にドローンが帰ってきます」(同社宣伝担当)

価格は、備え付けの1,080pカメラとドローンがセットで950ドルから。一般のレクリエーション用途ならこのレベルで十分だが、高画質カメラで画質にこだわりたい人向けには、4Kカメラを搭載した「プレミアム」バージョンもある。価格はすべて込みで約1,400ドル。

さまざまなカメラを搭載できるユニバーサルマウント

ドローン本体には、GoProなどの市販のカメラやHDカメラ、さらに赤外線カメラも装着できるユニバーサルマウントがついており、カメラごとに違うドローンを買い換えなくていいのも利点だ。

29分という、比較的長い飛行時間を利用しての大自然の中での撮影以外にも、結婚式を上空から撮影したり、赤外線カメラで動物の居場所を探すなど、さまざまな用途で活用できそうだ。

スペック

Byrd Standard(カッコ内はプレミアムバージョン)
サイズ:273 × 223 × 107 mm(折り畳み時)、展開時幅622mm
重量:1,890 g(バッテリー含む)
飛行速度:最高秒速22m(時速約80km)
飛行時間:約25分(29分)
搭載カメラ:16M/60fps(1,080p/60fps)ビデオカメラ/16メガピクセルカメラ/CMOS Focus: 3.64 mm(4K/30fpsビデオカメラ/12メガピクセルカメラ)
電源:7,000mAh リチウムバッテリー(14.8V 7000mAh 4S Li-Battery)
操作距離:2km
参考価格:950ドル(1,400ドル)

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徹底究明!「携帯電話の声は、本人の声ではない」説は本当なのか!?【後編】 ~電話での通話のしくみ~

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巷で囁かれている噂「携帯電話から聞こえる声は、しゃべっている本人の声ではない」が真実かどうかを探るため、通信全般の研究を行っているKDDI研究所に乗り込んだ人体模型くん。

前編では、携帯電話のしくみを語るうえで欠かせない「人の声のしくみ」について解説しました。後編では、同じくKDDI研究所の堀内俊治氏が、この噂の真相について詳細に解説していきます!

モ「さっきまでの話で、「携帯電話から聞こえる声は、喋っている本人の声ではない」という噂は本当だということはわかったけど、携帯電話が「限りなく本人に近い声をつくり出している」っていうのは、どういうことッスか?」

堀内「すこし専門的な話になりますが、順を追って説明しましょう。はじめに、電話における音声符号化の方法は大きく3つほどあります。

まず「波形符号化方式」。これは固定電話に使われる方法で、前編でも説明したように、声の波形そのものを電気の波形に変換し、電線に乗せて送っています。ここでは「波形そのまま方式」と呼びますね。この方式を使った場合には「本人の声をそのまま届けている」と言えます。でもそれが無線、つまり携帯電話になると声の届け方も異なってくるんです。」

堀内「そして「分析合成符号化方式」。これは、前編で詳しく説明した、人の発声器官をモデル化した方法です。”喉や口などがどのような形になっているか”という声道を再現する機能であるフィルタの情報と、”声帯がどのように振動しているのか”という音源の情報に分解し、音声を合成します。情報量をかなり抑えられる方法ですが、仕上がりはロボットボイスっぽくなる。ですので、ここでは「ロボット方式」と呼びます。この方式は、「話した内容がわかれば十分」という目的に適しているので、軍事用途に使われたりします。」

堀内「最後の「ハイブリッド符号化方式」は、分析合成符号化と波形符号化を組み合わせた方式のこと。2つの良いところを利用しているので、「良いトコどり方式」と呼びましょう。
あらかじめ決められている「固定コードブック」という音の辞書のなかから、本人の声に近く聴こえる音声コードを探し、組み立てて、喉や口などの形に合わせて、一瞬にして音声をつくっているんです。「適応コードブック」という一瞬まえに作られた音声も使って、効率よく選ばれています。

堀内「「固定コードブック」には、”音の素”となる組み合わせのパターンが2の32乗、つまり約43億にもなります。」

モ「43億って!! それつまり、全世界の人の声が再現できるものなんすか?」

堀内「そういうことです。すごいですよね。で、そのパターンというのは前編で話した「有声音」「無声音」のレベルよりもさらに素の素材なので、ひとつの単語を発しようとすると、たくさんのパターンを組み合わせる必要が出てきますね。」

モ「その声に似た43億ものパターンから、探し当てて、また組み合わせて声にして……。それをKDDIさんがやってるんだ! 尊敬っす。」

堀内「いえ、これは携帯電話の中でやっているんですよ。送信側の携帯電話で声を分析した情報を、電波に乗せて相手に届ける。届いた方の携帯電話ではこの情報から送られた声を合成、つくるんです。」

モ「そんなすごいことを携帯の中で、瞬時にやってるんですか!? ……パねぇっす! 人体模型、感服したッス!」

通話中、電話機のなかではどのようなことが行われる?

堀内「具体的に説明しましょう。たとえば、人体模型くんが理科の先生に電話をしているとします。人体模型くんの携帯電話では、君の声が入力された瞬間に音源と声道のフィルタに分解し、「適応コードブック」と「固定コードブック」に探索をかけます。そこで君の声に似て聴こえるパターンを見つけたら、声道のフィルタの情報と一緒に電波に乗せて、先生の携帯電話に届けます。つまり先生は、そうして作られた「人体模型くんの声に似て聴こえる音」を聴くことになるのです。

だから、厳密には本人の声とイコールではありません。冒頭の「限りなく本人に近い声をつくり出している」とは、そういう意味なんです。

モ「なるほど、似て聴こえるようにパターンを組み合わせるから、オリジナルではなくなるってことか……。でも「コードブック」があるということは、世界のどこかで、自分の声と同じ声が流れている可能性もあるんすか?」

堀内「うーん、それがそうとも言えないです。たとえばビートたけしさんのそっくりさんが居たとしても、それを音声の波形としてみると、まったく違う形になります。そのくらい、まったく同じになる可能性というのは低いですね。」

モ「むむ……。」

堀内「でも、親子の場合、波形は似ていますよ。だから娘が電話を受けたのに、相手から「あ、奥さん?」とお母さんに間違われた、みたいなことが起こるんです。それは、そもそも電話では送る音の高低の範囲(周波数帯域)が絞られているからでもあるんですけどね。」

モ「絞られているって、どのくらいっすか?」

堀内「いまの電話の音の高低の範囲(周波数帯域)は、音楽の圧縮技術としてポピュラーな「mp3」の半分くらいでしょう。電話で音楽を聴いても、「音質が良い!」とは感じないでしょう? これは電話と音楽では音の高低の範囲(周波数帯域)が異なっていて、電話は人の声を届けることを目的に設計されているからなんです。」

通話音声は、CDの音質に近くなる!? 携帯電話のさらなる未来

モ「じゃあ、これからの未来はどうなっちゃうんです?」

堀内「音質が、もっと良くなりますよ。2014年にVoLTEが登場して以来、通話音声の品質は格段に向上しました。普段、音質を気にしていない一般ユーザでも、3Gと比べて自然な声と感じるようになったと思います。

将来は、より高い周波数まで送れるようになるでしょう。無線技術が進化していますから、送れる情報量はどんどん増えてきています。実際、VoLTEに続く次世代の音声技術も完成してきていますし、その次のレベルでは、CDくらいクリアに聴こえるようになっていくでしょう。」

モ「電話がCDくらい綺麗に聴こえるようになれば、通話ももっと楽しくなりそう。何気なく使っている携帯電話の裏には、技術者の努力があったんすね。未来の可能性は拡がるばかりッスね!」

堀内「少々専門的な話だけど、わかってくれて嬉しいです。ちなみに僕の実験には、君と似た「HATS(ハッツ)くん」を使って、テストなどを行っていますよ。」

HATS「………。」

モ「ちっす。」

HATS「………。」

モ「……なに考えてるかわかりづらいっすね。」

堀内「研究をはじめてから20年の付き合いになる、私の相棒です。」

KDDI研究所で堀内さんたちがいま研究中の「しくみ」

モ「ところで堀内さんたちは今、KDDI研究所ではどんな研究をしてるんすか?」

堀内「音声符号化に関連した技術として、私たちのグループではいま、「N2」という音声合成ソフトウエアの研究開発をしています。要は、メールなどのテキストデータを音声にして読み上げるもの。目の不自由な方に向けて、ユニバーサルデザインを志向したホームページなどにも大変有効です。

前に紹介した、「分析合成符号化方式」に似た方法で音声を合成します。携帯電話の話と同じく、いろいろな人の声や本人に似た声をつくるために試行錯誤しています。

モ「自分の声を合成していろんな言葉をしゃべらせるって、面白そうッスね。」

堀内「「Siri」だと人の声を切ってつなげているのでデータ量は多少多くなるのですが、「N2」のデータ量は非常に少なくて、それに動作が早いんですよ。AndroidやiPhoneなどのスマートフォンでももちろん使えますし、家電などに組み込むこともできます。」

モ「まさに最新技術!」

堀内「私は、人間のコミュニケーションにおいて、音声は非常にスマートなコミュニケーション手段だと考えています。「N2」にも言えることですが、将来は「声」ひとつで様々なIT機器をコントロールできる時代になるでしょう。たとえば「テレビのチャンネルを変えて」とか「留守電を再生して」とか。機械とFace to Faceで話すような生活がやってくるでしょう。

そこで、私たちのグループでは、対話システムや、音声をはじめとする様々なユーザインタフェースの研究開発を進めています。たとえばLINEがスタンプで成功したように、人間のコミュニケーションにおいて即時性が重要です。「見るだけ」「聴くだけ」「話すだけ」です。私達のチームでは、それらを人間とコンピュータとの関係にも落とし込み、様々なヒューマン・コンピュータ・インタフェースを構築することがミッションになっています。

HATS「堀内サン、サスガデス。」

モ「(しゃべった!)僕も堀内さんたちの研究を応援したくなったよ!」

HATS「アリガトヨ。」

モ「……。」

HATS「……。」

(…ガシッ)
※肩を組んでいます

モ「噂が本当かどうかが知りたくて来ただけなのに、堀内さんの話を聞いてたら、音声技術の未来が楽しみになってきました。これからの研究、応援してるっす!」

堀内「人体模型くんも、次に会うときはどこか進化しているかな?」

モ「いやぁ、ぼくは所詮、人体模型っすから……!」

堀内さんへのインタビューの結果、携帯電話の声は、合成音声、つまりつくられた音声だということがわかりました。しかしながら、私たちは携帯から聴こえる声を、合成だと意識して通話したことはないはずです。そこには「より本人の声に近いものとなって届くように」、日夜研究を続けてきた先人達の努力がありました。

日進月歩の技術が、私たちの生活をより便利に、明るいものにしているのです。

関連リンク

au VoLTE(ボルテ)
KDDI研究所
音声合成ソフトウェア「N2」

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かっこよくて健康でいたいなら「ライフログ」

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そもそも、ログってなんだっけ?

ログハウスのログは丸太のことだけれど、IT用語でログといえば、パソコンやサーバーでやり取りしたデータの記録ファイルのことを指す。ということは、ライフログとは「生活の記録ファイル」となり、つまり、あなたの日々の生活をまるっと記録したデータということになる。

広い意味でのライフログは、毎日の買い物記録や、交通系ICカードの利用履歴、ゴルフのスコア、ドライブレコーダーの映像などなど、生活を記録したデータはすべて当てはまるけれど、現在ではライフログといえば、ウエアラブル端末で記録する生活行動データの意味で使われることがほとんどだ。

街ゆく人が、手首に文字盤のない時計みたいなものをつけているのを見かけたら、それは十中八九、このライフログを記録する活動量計などのウエアラブル端末だ。加速度センサーや心拍センサーが組み込まれていて、身につけるだけでジョギングした距離や心拍数、睡眠時間などを測定・記録するのだ。データはスマートフォンやパソコンに送られて解析・保存され、いつでもその内容を見ることができる。

普段の生活の活動記録を”見える化”することで、それまであまり意識していなかったことにまで意識が向き、その結果、生活の質を向上していくことができるというのがライフログをとる目的といえるだろう。

話題の活動量計&アプリを一挙ご紹介!

ソニーのAndroidアプリ「Lifelog」を例に、ライフログの中身を具体的に説明しよう。このアプリはソニーが販売しているSmartBandと連携しているが、スマホ単体でも利用可能だ。1日の歩数や消費カロリー、歩いた時間、走った時間はもちろんのこと、自転車利用時間や乗り物移動時間からスマートフォンで撮影した写真の枚数やブラウザの閲覧時間まで、いわば生活のありとあらゆるログを保存できる。SmartBand2と連携させれば、心拍数やストレスレベル、睡眠時間のチェックもできるのだ。いずれにせよ、ライフログとは、このように1日のさまざまなアクティビティを記録して、健康管理に役立てるのが第一の目的。

左は「Lifelog」のホーム画面。消費カロリーから音楽を聴いた時間までがズラリと表示される。右は心拍数を表示してストレスを解析している画面

現在は、活動量計もアプリも種類が豊富になったので、ライフログをこれから活用しようと思う人は、きっとどれが良いのか迷ってしまうだろう。そこで、目的別・形態別に代表的なライフログツールをご紹介しよう。

リストバンド型の世界的定番 JAWBONE(ジョウボーン)「UP 3」

リストバンド型の端末としては、2013年という比較的早い時期に登場した、ジョウボーンのUPシリーズ。最新型の「UP 3」は、活動量計としての基本機能のほかに、睡眠のトラッキングや心臓のモニタリングなどの高度な機能もなによりも女性も身につけやすいスタイリッシュなデザインが人気だ。
■JAWBONE(ジョウボーン)「UP 3」

腕時計型端末ならやっぱりこれでしょ Apple「Apple Watch」

どんな服装や場面で装着しても浮かない、ファッション性がピカイチのApple Watch。ライフログに対応するのが標準搭載の「アクティビティ」アプリ。日常の動きの消費カロリーを測る「ムーブ」、早歩き以上の運動を測る「エクササイズ」、1時間に1分以上立っていたかを測る「スタンド」機能を搭載。蚊取り線香のようなビジュアルで達成度がひと目でわかる。そのほか、多彩なライフログアプリと連携するのも大きな魅力だ。
■Apple「Apple Watch」

水の中でも使うなら完全防水のこれ Misfit「SHINE2」

活動量計の多くは日常生活を想定しているので、生活防水(ちょっと水に濡れるくらいまでならOK)仕様がほとんど。ところが「SHINE2」は50m防水でスイミング時にも装着可能。移動距離や消費カロリーの記録や睡眠トラッキングのほかに、スマホへの着信通知機能なども備える。最近ではスイムウエアブランドのSPEEDOともコラボがスタート。健康アスリートたちも絶賛の活動量計だ。
■Misfit「SHINE2」

大自然の中で使うなら カシオ「WSD-F10」

トレッキング愛好家やトレイルランナー待望の活動量計が、2016年にカシオが発売したスマートウォッチ。5気圧防水のほか、アメリカ国防総省のMIL規格に対応しているので、ちょっと落としたくらいでは壊れない堅牢性も備えている。もちろん、専用アプリと連携すれば、ライフログの保存も完璧。既存のデバイスでは物足りなかったアドベンチャーな人にオススメだ。
■カシオ「WSD-F10」

睡眠の質を改善したいのならこのアプリ Sleep Cycle(睡眠アプリ)

1週間の睡眠の質をパーセンテージ表示している画面

スマホで体の動きをモニターし、眠りの深さを数値化したり、眠りが浅いタイミングで目覚ましを鳴らすことができるアプリ。「眠りが浅いのは深酒したからだな」なんて、保存された睡眠データを見ながら毎日の生活週間を見直せる。使い方は簡単で、アプリを起動したスマートフォンを枕元に置くだけ。健康生活のベースになる睡眠の質を改善したいなら、まずはここから始めてみては?
■iOSはこちら
■Androidはこちら

ご紹介したように、最近の活動量計はデザインがとても洗練されてきたおかげで、オシャレなアクセサリーとしても十分通用する。この春、心機一転、健康的な生活を目指すなら、あなたもウエアラブル端末をゲットして、ライフログどりに挑戦みてはいかがだろうか?

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【おもいでタイムライン】第4回:2003〜2000年、写真、メールで送って!

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日本で初めての携帯電話「ショルダーホン」が発売されてから、約30年が過ぎました。そして携帯電話の進化と同時に、私たちのコミュニケーションも大きく変化してきました。携帯電話の歴史は、コミュニケーションの変遷の歴史でもあるんです。

では、一体どんなふうに変化してきたのでしょう?

TIME & SPACEがお届けする、携帯電話の歴史30年を振り返るサイト「おもいでタイムライン」連動連載の第4回をお届けします。今回は2003〜2000年までさかのぼってみましょう。

■おもいでタイムライン
http://time-space.kddi.com/omoide

音声と文字によるコミュニケーションツールだった携帯電話に、この時代、劇的な変革がもたらされます。そう、カメラ機能が搭載されたのです。2016年現在、スマホにせよガラケーにせよ、「カメラがついていない携帯電話」を探すのは極めて困難ですよね。もしかしたら若い年代のみなさんにとっては、通話よりも大事な機能かもしれません。

でも2000年当時、初のカメラ機能付き携帯電話が開発され、テレビCMが大々的に流れたのを見て、多くの人々は首をひねったものです。

今回は、そんな時代の「カメラ機能付き携帯電話の黎明期あるある」を振り返ってみましょう。

ケータイにカメラって、何に使うの?

当時を知る人にとって、最初のカメラ付き携帯電話は「レアなアイテム」でした。発売されたばかりのカメラ機能付き携帯電話を持っている人はそんなに多いわけではなく、誰かが携帯電話で写真を撮ってるのを目撃すると「あ、テレビで見たアレだ!」的な反応。撮影している人も「携帯電話で写真を撮る」というアクションがどこかぎこちなかったり。

発売当時のカメラ機能付き携帯電話は外側にレンズのついた「アウトカメラ」のタイプでしたが、そのレンズの横に小さな丸いミラーがついていました。そこに自分の顔がキレイに映ると、きちんと写真に収まるという寸法。つまり、最初から「自撮り」がおもな用途のひとつに設定されていたんですね。

この時代の携帯電話・スマホは?
「PashaPa(パシャパ)」(2000年11月発売)
→パシャパの「おもいでタイムライン」記事へ

95年に誕生し、その後数年で女性に圧倒的に指示されるようになったプリントシール機と同じような楽しみ方を携帯電話に搭載できないか、というところから開発がスタートしたという説もあります。

この年、auは外付け式の小型デジタルカメラ「PashaPa(パシャパ)」を発売。CMは浅野忠信さんが、金融業界のスキャンダルを偶然撮影し、誤って新聞社にメールしてしまうというヒネリの効いたものでした。「こんな新製品が出ました。もしかしたらこんなことが起きちゃったりして」という内容だったのですが……。今やユーザーが携帯電話で決定的瞬間を撮影し、共有するのが普通になっていますね。

しかし、違う会社のケータイにメールを送れなかった!

この時代の携帯電話・スマホは?
au初のカメラ付ケータイ「A3012CA」(2002年3月発売)
→この携帯電話の「おもいでタイムライン」記事へ

カメラ付き携帯電話は2001年にブレイクを果たします。その一端を担ったのが「写メール」というサービス。実はこの「写メール」、J-PHONE(現ソフトバンク)の登録商標で、同様のサービスをauは「フォトメール」、NTTドコモは「iショット」と呼んでいます。

さて、「ケータイで写真を撮ってケータイのメールで送る」ことはあっという間に社会現象になりました。「写メール」は「写メ」と短縮され、「ケータイで写真を撮ること」自体を指す言葉として定着していきます。

今でもかわいいパンケーキを前にしたりすると、「ゴメン、ちょっと写メ撮るね」的な使い方をついしてしまいますよね。メールで送らなくても「写メ」。

ただしこの当時、各携帯キャリアで画像の保存形式が違っていて、キャリアが違うと、せっかく撮った写真も、添付ファイルでは直接やりとりできなかったんです。

今でいうファイル転送サービスのようなところにアップするというやり方はあり、その際は、相手のケータイメールのアドレスに規定の文字をいくつか加えて送信。すると添付ファイルはサーバーのメールボックスに保管され、受信した側がそれをあらためて落とす……という結構面倒な手順が必要でした。

さすがに不便という声がたくさん聞かれるようになり、2004〜2005年頃から、異なる携帯キャリア間でもメールでの写真のやり取りが可能になります。それだけ携帯電話での写真のやり取りが一般化したっていうことなんでしょうね。

そしてケータイ=カメラになった。


「A5403CA」(2003年12月発売)
プリントしても美しい高画質200万画素のカメラ機能付き携帯電話。AF(オートフォーカス)機能も搭載していた

auの外付けカメラ「PashaPa」は10万画素。画素とは英語でいうと”pixel”。デジタル画像はたくさんのドット(点々)で構成されていますが、そのドットの数が多ければ多いほど画像の解像も緻密になります。いまどきの携帯電話に搭載されているカメラはほぼ1,000万画素以上。当時は画像のサイズも小さく、今から考えるとずいぶん粗い画像だったんですね。

携帯電話にカメラが搭載される少し前に、デジタルカメラが流行し始めていました。「現像しなくてもその場ですぐ撮った写真が見られる」とか「PCに写真が保存できる」ということで、デジタル好きの注目を浴び、カメラメーカーだけでなく、さまざまな家電メーカーがコンパクトデジタルカメラ市場に参戦。3.5インチのフロッピーディスクに記録するなんていうデジカメもありました。

1999年にはニコンが満を持して「D1」を発売。一気にプロユースとして注目を浴び始め、デジタル一眼レフという新たなジャンルを築きます。で、2000年頃には、コンパクトデジカメ市場も熾烈な”画素数競争”を繰り広げるようになります。ちなみにニコンD1は274万画素、この時期にリリースされたコンデジたちはおおよそ200万画素。画質という点では、携帯電話は大きく遅れをとっていました。

しかし、2003年発売の「A5403CA」では、200万画素のカメラにオートフォーカスまで搭載するほどに進化。この時期のデジタルカメラやカメラ付き携帯電話の伸び方には眼を見張るものがあったのです。

ほぼすべての携帯電話にカメラ機能が搭載されるのは2005年頃のことになりますが、携帯電話のカメラがメガピクセルを超えた頃から、遜色なくカメラとして使えるようになり、今みたいに誰もがことあるごとに携帯電話でパシャパシャ写真を撮るようになりました。

国内メーカーのデジカメの総出荷台数がフィルム式カメラを逆転するのは2001年※のことです。

※総務省「情報通信白書」より

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【TSスマホカメラ部】第2回「写真がグッと上手く見える構図とは?」

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スマホでの撮影テクニックを探求し、SNSでたくさんシェアしてもらう写真を模索するTSカメラ部。第2回のテーマはズバリ「構図」です。景色でも食べ物でも人物でも、被写体をいかにバランス良くフレームに収めるかが良い写真の第一歩。でも、絵心やデザインセンスに通じる感覚的な要素だけに「考えれば考えるほどワカラナイ」と頭を抱えている人も少なくないのでは?

でも案ずるなかれ、まずはしっかり基本を抑えれば構図は簡単にキマります。

iPhoneの場合は「設定」→「写真とカメラ」→「グリッドライン」をオンにすると表示されます

第1回 即実践!iPhone写真で『いいね!』をたくさんもらうテク」を思い出してください。その【2】で紹介したのがまさに構図でした。すなわち――構図を決めるときは、グリッドを活用すべし、です。

水平線が地平線、あるいは建物やテーブルなど、水平や垂直がビシッとキマっているだけでも写真の印象はアップするもの。そこで便利なのが、スマホカメラに表示されるグリッドラインと呼ばれる補助線です。

多くのスマホではタテ、ヨコそれぞれを三等分にした補助線が表示されていますよね。このグリッドは、「三分割法」と呼ばれる、写真や絵画の基本構図なのだそうです。

たとえば風景を撮るなら、水平方向のグリッドラインに地平線や水平線をあわせ、さらに人物やビル、太陽といった目を引く被写体をタテヨコのグリッドラインが交わるポイントに配置するだけで、バランスの取れた安定感のある写真を撮ることができるのです。

たとえばこちらの富士山写真。ど真ん中に配置するのも悪くはありませんが、水平と垂直のグリッドラインが重なる点に富士山を持っていくと裾野が広がり、「雄大さ」を強調できます

構図には「三分割法」のほかにも、「二分割法(上下対称と左右対称)」「三角構図」「日の丸構図」「透視図法」など各種あります。しかし、いろんな構図を闇雲に試すよりは、この三分割法で「風景」「食べ物」「人物」などさまざまな被写体を撮り比べてみるほうが、勘所をつかみやすく上達への近道になるはず。

そこで、この「三分割法」、つまりiPhoneのグリッドを意識して、線や交点に何を配置するかを考えながら、いろいろと撮ってみました。

高いビルの屋上から東京の街並みをパチリ。水平線をグリッドラインの下側にあわせると、空の広がりが強調できます(あいにくのお天気ですが……)

水平線を上のグリッドラインにあわせると、街の広がりが強調できます。なお、ちょっと見えにくいですが、東京タワーをグリッドラインの垂直線にあわせているのもバランスよく見えるポイントです

食べ物も三分割法を意識してパチリ。こちらは「天ぷら」「2種類の蕎麦」を三分割法で3つのエリアに分けてみました

作例はこけしですが、人の顔も三分割法のグリッドラインに沿わせたり、交点にレイアウトすることでバランスの良い構図になります

人物作例その2。この場合は右上と左下の交点を目印に、対角線の右側に体を配置しました。左上のエリアをあえて空けることで、躍動感や空間の広がりなどが表現できます

いかがでしょう? タテ・ヨコの線や交点になにを持ってくるかが初心者には難しく、センスが問われるポイントであることを実感しました。試しにFacebookやInstagramで数多くの「いいね!」を集めている美しい写真(有名人や可愛い&面白い系の写真は除きますよ)に、三分割法のグリッドラインを重ね合わせてみたところ、面白いようにぴったりと重なることが多かったです。

頭のなかで三分割の補助線を重ねてみると写真を見る目が肥えそうですし、自分がいいなと思った写真の構図を真似するのも、スマホ写真上達の近道かもしれませんね。

ほかにも、中~上級者向けにはさまざまな構図の型があります。三分割法で基礎を磨きつつ、シーンごとに見栄えのする構図についても、また別の機会に取り上げたいと思います。

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